スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映像作品掲示板過去ログ070401_070707

1593 Reply 小児化と閉鎖性 殿様ギドラ Mail 2007/04/01 14:27

昨日最終回を迎えた「メビウス」。

私は「メビウス」を評価しないとは以前から書いてますが、そんなに詳しく書いてきたわけではないのでここでまとめておきます。

ウルトラマンや怪獣宇宙人たちの設定を改変していない点は好ましかったです。
しかし、25年間怪獣が現れていなかったとする設定は余計。
この発想は、旧ウルトラシリーズで放送されたエピソード以外の出来事がなかったという前提に立っています。
怪獣は日本にしか現れないのだという発想に基づく、某ヲタク映画に近い姿勢ですね。

視野が狭い発想です。

「ウルトラマン」において、ベムラー以前に怪獣が現れていないと見えますか?
「ウルトラマン」から「ウルトラマン80」までを生かし、その続きを作るのだという発想は正しい。
しかし、それは25年間ウルトラマンが現れていない、という繋ぎ方をすべきであって、怪獣までもウルトラマンとセットにする必要はない。
「ウルトラマン」は東宝怪獣映画から派生した企画であることは明白。
もともと怪獣が居る世界なのです。

劇中で描かれない部分にも世界があり、歴史は存在する。
そういう発想がない。

また、これはすでに指摘したことですが、ストーリーが怪獣退治チームの動きに限定されていて、人間社会の広がりを感じさせることが皆無に近かった。
それでは怪獣ドラマにはなりません。

それから、登場人物の心理がご都合主義に操られている。
ミライは別としてもその他の人間はそれぞれこれまでの人生を背負っているはず。
価値観や思考法が違っているはずなのに、そんな差違に関しては実に表面的な描き方しかされず、対立も予定調和のためのわざとらしい葛藤に過ぎない。
個性のぶつかり合いをどう折衷させるかが人付き合いというもの。
ところが、「メビウス」においては、レギュラーメンバーは100パーセントの信頼で繋がる仲良しグループと化していて、行動原理はすべて仲間のため。
おのれの主義や理想で動く者はいないと言って良い。
実に気持ちの悪い、全体主義思想と言える。

象徴的なのは、タロウゲスト篇でのリュウとミライのやりとり。
今度の敵は強力だからメビウスが戦えば死に至るだろう、という情報を知りながら、リュウはメビウス(ミライ)に向かって、
「仲間なら一緒に戦え」と迫る。
正直、ずっこけました。
ミライが宇宙人であり、利害とは関係なく好意で地球を守ってくれていたということを知りながら、死ぬかも知れない戦いに誘うとは?
これが仲間意識というのか。
友情があるなら、むしろ逆であろう。

そのうえ、死に赴くミライに対し、「ガンバレ、戦え、だけど死ぬな」とよってたかって無茶な言いぐさ。
結局は「根性パワー」で敵を撃破するわけだが、それは、最終的に敵には勝たせてやる、という作り手の方針が先行してしまって、
登場人物の自然な反応を引き出せていない展開としか見えなかった。

この、誰かに「がんばれ」と言われただけで無限力(むげんちから)が発動するシステムは一体なんだ?
大和魂で敵機を落とせと教え込むのと変わらない。
子供たちに変なことを吹き込まないで欲しい。

どんなにがんばっても、ダメな時はダメなの!
不可能を可能にするのは、根性ではなく、勉強と工夫。
根性が在ろうが無かろうが、目的達成のための能力があればいい。
そんな能力を身につけるために根性が必要なのだ。
戦いのさなかにいくら戦意を維持しても、竹槍でB29は落とせないのだ。

「メビウス」を作った人たちは、自分が何を訴えているのか自己分析が出来ていないのか?
それとも、人間が一つの意思に統一されて最後まで諦めなければ、物量や科学力で劣っていても戦争には勝てるということを訴えたかったのか。
(まさか、そんなバカなことはないと信じたい)

「歴史を知らん奴は映画を作ってはいかんのだ」(by井筒和幸)

*ボガール篇
ボガールは怪獣を食べるために怪獣を呼び出す、という奇々怪々な設定がありましたね。
これはボガールさえいなければ怪獣は出てこないのだから、ボガールが悪い、という論理を作るためだと思われますが、
では、怪獣はなんで眠ったままなの?怪獣の自主性はどこへ行った?
これが、「メビウス」において怪獣を目立たなくさせている一因。
出現する各怪獣はおまけでしかない。

また、ほぼ怪獣であるボガールが人間の姿に変身して地球に潜伏するのも意味不明だったし、そもそも、メビウスさえ食べようとしたボガールが、
地上に溢れている人間を食べないのは、なぜ?
(まー、ヒカリサーガを見ないと判らない設定とかあるんでしょうが、「メビウス」本編でわかるようにしないとアンフェアである)

*エンペラ篇
さっぱりわからない。
エンペラは何をしたかったの?

最初のうちはメビウス抹殺が目的かと思った。(時空波云々)
ところが、メフィラス以下取り巻き宇宙人が「地球を皇帝に献上する」などと言い始め、
本人登場ののちは、ウルトラの父に恨みがある風情。
それも、最後の最後は「闇のほうが光よりいーんだもん」などと妄言を吐き始める始末。

ムチャクチャぶりは、死ね死ね団のミスターKを遙かに上回る。

しかも、エンペラ篇に至ってますます視野は狭くなり、メビウス・ガイズ連合と宇宙人連合の私闘であるという構図が強調されてくる。
口先では地球を守ると語られるが、守るべき地球とはなんであるか、つまり、大衆を描く視点は希薄で守られるべき人々の存在感はない。
さらに、たまに出てくる大衆も烏合の衆であり、さまざまな立場の人間を対比することもなく、善人悪人に二分化され、全体主義の色合いがますます強まっていた。
(地球人すべてがメビウスの助命を願うと思うか、○○っ!!あの状況下では、メビウスに光の国へ帰ってもらうのが最善策であろうし、
たとえメビウスをかわいそうと思っても自分や家族友人の命には代えられないと思う人間がいるのが当然であろう)

まあ、かつてバルタンやザラブを配下においていたメフィラスまでもエンペラの手下になって、あまつさえ反抗の意志すらないというのだから、
エンペラ篇から伝わってくるのは、なんらかの集団に属するなら全体の意志に身を任すものだという教えでしょうか。

ああ、気持ち悪い。

とどめに最終話では小学校の卒業式を再現。
なに、あの、「呼びかけ」は。

ここまで、シナリオ面から書いてきました。
大江健三郎氏が、いまの日本の文化は閉鎖的になり、文学は小児化していると論じたそうです。
「ウルトラマンメビウス」を覆う問題はまさに、それ。

劇中の出来事に論理性が希薄で、感情が物事を支配している。
幼児の発想。

身の回りの人間しか相手にしない意識。
戦いにおいて組織力を感じさせる面はほとんどない。
ガイズジャパン以外の戦闘集団がどれぐらい出てきましたか?
ガイズオーシャンは隊長の私物にしか見えず、ファイナルメテオールなる最終兵器は個人から個人へと手渡されるだけ(人類の英知ぢゃないの?)。
宇宙人側にも組織だった攻撃はほとんど見られず。
そんな社会意識の欠如も小児性に通じます。

そして、物事をウルトラマンという軸でしか描かない姿勢。(例外作は存在するがシリーズ全体の構図はウルトラマンをいじくり回すことばかり)
見せ場となるのは昔の「ウルトラ」から引用する部分(設定への言及、ウルトラ兄弟や旧怪獣の出演など)であり、ウルトラシリーズのファンでないとわからないことばかり。
御新規さんに対して極めて不親切な閉鎖性。

大江氏がどんな分析に基づいて幼児化・閉鎖性というキィワードを導き出したのかまでは知りませんけれど、
「メビウス」だけでなく、その他の映像作品にも小児的閉鎖的なものを多数見いだすことが出来ます。
と、私に指摘されても「それのなにがいけないの?」と思う人もいるんだろうな。

オタク族なる人々が子供時代に好きだったものを子供のまんまの受け止め方でいつまでも後生大事に愛でているからイカンのよ。
子供向けでも優れた作品は大人になってからも楽しめる。
しかし、それは子供に回帰して楽しむのではなく、子供の頃の楽しみ方に大人の感性を上乗せしてもなお楽しめるから優れた作品なんです。

子供の頃楽しんでいても、大人になったらつまらなくなったものって、いろいろあるでしょ。
そこは認めないと。
子供の頃、「レインボーマン」がすごく面白かったという印象がありましたが、ごく最近見直したら、とんでもない駄作にしか見えませんでした。
誰だ、「レインボーマン」が傑作だなどと抜かした奴は。
設定が特異なだけで劇展開は退屈きわまりない。
そんな風に真剣勝負の作品評価をしないまま認められているものが多くないですか?

ウルトラもしかり。
オタク族が第二期ウルトラにも第一期と同等な評価を与えてしまった面がありはしないか?
少なくとも最初のころは「帰ってきたウルトラマン」以後のものは評価が低かったはずだが、その新マン再評価に連動するように「A」以後の作品まで良しとされてしまったように見えます。
「帰ってきたウルトラマン」と「A」以後の作品の差違を真剣に考えたか、と言いたい。
まあ、私が全話見ている第二期ウルトラは「A」までなので、「タロウ」や「レオ」がどんな傑作なのか知りませんが、見た範囲では見続けるのが苦痛であったことは以前述べた通り。

かつてオタク趣味が迫害されたという歴史の反動で、アニメでも特撮でもオタクっぽい作品ならなんでも認めるのが識者であるみたいな風潮はないか?
(若い人はともかく、特撮の黄金期を知っている人まで機龍二部作やゴジラファイナルなんとかまで誉めるのは解せない)

おっとっと、「メビウス」そのものから離れてしまいそうだ。

「メビウス」の良かった点。
光線表現が(途中からか?)向上しました。
光線が映像になじんでいて、画面上で浮いた感じになってしまうものが少なくなったのは良かったですね。
それから爆発にも量感が出ていたと感じました。

それぐらいかなぁ。

映像面は昨今のTV映画と同様に全体に平板で深みなし。
激しい動きについてはCGに頼りすぎで質感なし。

やっと終わって良かった良かったというところか。

それでも6歳児はすごく喜んで「メビウス」を見ていましたから、子供に娯楽を与えるという使命は果たしていたと言えます。
私もそれを否定はしません。
一時の娯楽でしかない点がウルトラシリーズとしての大きな欠陥ではあるけれど。

1594 Reply Re:小児化と閉鎖性 ゾンデ5号 2007/04/01 19:29

最終回ですが、やはり私もオタなんでございましょうか、ゾフィー登場で喜んでしまったりして・・。
でも見終わった後はなーんにも残りませんでしたね。
前々から、「メビウス」はウルトラマンAの最終回の台詞を引っ張り出してきたりとか、何だかスタッフの趣味爆発させすぎてないかと・・。
どうも「メビウス」は「ウルトラ兄弟客演!」ぐらいで喜んでしまうオタク向け番組だったのではないでしょうか。
10年後、私がレンタル屋で「メビウス」を借りて見ているでしょうか・・。
おそらく見てないでしょう。
しかし、「社会」という物もまるで感じられず、出てくる民衆もGUYSの引き立て役に過ぎません・・・。
GUYSの人間関係も、変に友情を要求する「厨房」的ですし・・。
落ち着いた「大人」の印象が希薄です。
また、メフィラス星人の件ですが、メフィラスやヤプールを「四天王」にするのは正直止めて欲しかったです。
既存のキャラをやたらめたら弄くるのは止めて欲しいですよ。
あれで喜ぶのは記号的な場面などで喜んでしまうオタぐらいでしょう。

「がんばれ」でメビウスが元気になっちゃうのも、旧日本軍の精神論みたいで気持ち悪かったですし、感情的過ぎないかと思います。
やたら落ち着きが無い世の中ですから、むしろ理性的に物語を進めて欲しいのですが・・。

特撮はあからさまにミニチュアセットを爆発させたって感じでした・・。
子供のオモチャがドカンドカンと爆発してる感じでひどかったです。

後、ウルトラマンがベラベラ喋るのも止めてほしい。
ウルトラマンがあまりに人間的になり過ぎて、「ウルトラマン」でなくなってるのではないでしょうか。

>オタク族
ここらへんは自分で作品の良し悪しをを判断できない人が増えちゃったのではないでしょうか(オタクに限った現象ではないでしょうか)

今植木等さんの特番を見てる途中なのでここらへんにしておきます。







1595 Reply Re:小児化と閉鎖性 ねろんガボラ 2007/04/01 22:05

 逆境がないから作られる作品も甘ったれた出来になっちゃうんですかね。「個性」の名のもとにあらゆるわがままが許されてしまいますから。

 第二期はアラを大目に見て鑑賞しないとキツイですね。「帰ってきたウルトラマン」だと「次郎くん怪獣に乗る」が好きです。攻守揃った傑作と感じてます。
 Aはどうなんでしょうね~。ヤプールの妙に陰湿でせせこましいやり口をナナメ見して楽しむ作品?ヤな見方だなあ。華やかな光線やウルトラ兄弟の設定と完全に話運びが火と油なんですよね。
 タロウはあのゲバゲバした世界観がスキモノにはたまらんといった感じでしょうか。コショウ作戦とか、タンコブ投げて爆弾にする怪獣とか。でも怪獣出現を信じてもらえない少年の孤独とか、住み場を追い出され暴れまわる怪獣をかばったら責任片っ端から押し付けられるZATとか、暗いトコは暗いです。
 レオは壮絶さがウリです。やたら人は死ぬし主人公はしごかれまくるし。ただスポ根のノリでやたらノリや展開がクサイし、宇宙人が夜な夜な等身大で女性を襲う「通り魔」化してるのでやっぱりあくまで宇宙人や怪獣を人智を超えた存在として描いていた第一期のファンが見るとツライですね。

 第二期は理論性が薄れて精神論が前面に出てますね。上手く言えないんですが、オバケとか怪談とかよく出てくるし、組織より主人公のプライベートが描写のメインになってるし(レオにいたってはMACは脇役です)、ウルトラマンの特訓やウルトラ兄弟の設定なんかもその一端でしょうか。
 

1596 Reply Re:小児化と閉鎖性 殿様ギドラ Mail 2007/04/03 16:26

>ゾンデ5号さん

ゾフィー登場で喜ぶ気持ちはわかります。
ゾフィー以外のほかのウルトラマンでもその他人気怪獣宇宙人でも、自分が好きなキャラクターが出てくれば、
極端な話、自分の一部が出てくるのに近い感覚が生まれます。

ほかにも、キャラクターが背負うストーリーと繋がる感覚も昂揚感を生むはずです。

だからこそ、人気キャラクターの性質・設定変更は許されないのだし、
しょぼいストーリーに組み込まれてはたまらんぞ、と怒ったり・・・。

>GUYSの人間関係も、変に友情を要求する「厨房」的ですし・・。

私もそう思います。
思春期って、やたらと仲間意識に固執することが多く、それが間違った方向へ進むと「仲間入り」してこない人間を排撃することにもなります。
「メビウス」が描いた仲間意識とは、せいぜいそんな「厨房」時代の友情にすぎないです。

>やたら落ち着きが無い世の中ですから、むしろ理性的に物語を進めて欲しいのですが・・。

まったくです。
このごろ理性を軽んじるような発言が堂々とまかり通っていて唖然とすることが多いです。
人間は理屈だけで動くものではないけれど、感情を優先させていると異質な者同士が宥和することなど出来ません。
もちろん、このごろの快楽殺人なども理性より感情が先立った結果であることは言うまでもありません。
そういう観点からも、理より情を優先させている「ウルトラマンメビウス」のストーリーは現代の欠陥をただそのままなぞっているだけで、
社会に対して芸術表現が担う責任を果たしているとは言えません。

>ねろんガボラさん

やっぱり第二期はそんな感じなんだなぁ。
まー、「タロウ」も「レオ」もそれぞれ10話以上は見ていると思うので、おおよその見当はついていたんですが・・・。
力を抜いてみれば、第二期もまずまず楽しめるんだとは思います。

そこが、その、おっちゃん世代になると、ウルトラに対してそんな姿勢で臨みたくはないと言うか・・・。
ふざける話があったってぜんぜん構わないけれど、ゆるーいのはどうも・・・。
(メカにリアリティが失われたのもイタい)

ただ、お話を読んで気づいたのは、第二期は「帰ってきた・・」の大ヒットに束縛されたんじゃないかということ。
きっと「帰ってきたウルトラマン」は製作陣内部でも「うまくいった」という手応えがあったんじゃないでしょうか。
「マン」「セブン」より、人物描写が遙かに深まっているのは確かです。
人間ドラマの充実は「帰ってきた・・」が頂点といっても過言ではない。
けれども、「人類」「科学」「宇宙」「未来」といった巨視的な視点でのアイディアは「マン」「セブン」のほうが充実していたはず。
金城さんが抜けたことが痛かったんでしょうか・・・。
役者にせよ監督にせよ、現場で立ち向かうのは感情をどう描くかということ。
そういうわけで、情念が上手く描ければかなりの満足感を得られます。
情と理のバランスをうまく調整できるのが理想だけれど、
理(SF)のアイディアを考えつくのは大変ですから・・・。

それにしても、第二期であっても「メビウス」ほどの視野狭窄・ご都合主義ストーリーではなかったはずだぁぁぁぁぁ。

******************
前回の投稿のあとで、webではどんな「メビウス」感想があるのかな、とサーチしてみました。
驚いたなぁ。
あの最終話で泣ける人がいるんだなぁ。
不思議でしょうがないや。
ま、「日本沈没2006」で泣く人もいる時代だからなぁ。
他人の気持ちを思いやるのではなく、他人の気持ちを勝手に創作して怒ったり同情したりする人が多いってことか。


1597 Reply Re:小児化と閉鎖性 ゾンデ5号 2007/04/04 20:02

「メビウス」に限った話ではございませんが、落ち着いてじっくり楽しむという様な映像作品が減ってる気がします(中には良い物もあるでしょうが)
私は今のドラマなんか全く見ないですが、刺激的で話題性だけで中身スカスカな作品が増えてる気がします。

ギドラさんの「理性と感情」の話に関係しますが、理性的に物語をじっくり楽しめる作品よりも、感情的に「泣ける」とか「感動」出来る作品が良い物にされて来てるのではないでしょうか。
メビウスの最終回で何が泣けるのでしょうか。
最後の呼びかけなんか私は引いちゃいましたが・・。
樋口版「沈没」なんかで泣いちゃう人も居るとは・・、全く訳の分からない世の中でございます。





1598 Reply Re:小児化と閉鎖性 殿様ギドラ Mail 2007/04/05 17:10

ウルトラシリーズも「メビウス」でひとまず休止のようですから、もうちょっと話を続けます。

理性と感情の話に補足しますと、
物語というのは論文ではないですから最終的には受け手の感情を喚起することが目的です。
しかしながら、それは感情に支配された世界を描くということではありません。

劇中の出来事、人物の行動に納得できてはじめて感情が動くはずで、
いくら登場人物が泣こうが喚こうが、それに見合ったシチュエーションが描かれていなければ受け手の感情が動くことはありません。

というのは、理性的に状況を判断できる受け手にとっての話。

物事の因果関係や筋道を自分の頭で考えることの出来ない人は、登場人物に判断を任せてしまっていて、主役が怒れば一緒に怒り、泣けば自分ももらい泣きという反応になってしまうみたいです。

そのレベルで創作するなら、筋の通ったシナリオなどいりません。
物事の筋道など関係なく主要登場人物にとって「気持ちの良いこと」を引き起こせば楽しい展開であり、「気持ちの悪いこと」さえ見せてやれば辛い出来事ということになります。

「メビウス」の劇展開はまさにそんな具合でした。
最終話に絞っても、
なぜエンペラとの戦いが「最後の戦い」なのか、合理的な説明はありません。
この戦いに勝てばお終いになるんじゃないかな、という感情しかない。
メビウスが光の国へ帰る理由もわからない。
(初代マン、セブン、新マンがなぜ地球から去ったのかを思い出しましょう)
たとえば、地球人がウルトラマンの力を必要としなくなったという話がありましたか?
むしろ、まだまだ地球人はウルトラマンの力を必要としているという展開でしたね。
ファイナルメテオールはウルトラマンがいないと使えないようにしか見えませんでしたよ。
それでも、最終話にはウルトラマンは光の国へ帰るものだという刷り込みがあるために感情でしか物事を受け止め得ない人には不自然ではないのでしょう。
せめて後任のウルトラマンをほのめかす演出でもあればいいのに。

こんなのはほんの一例でしかありません。
この一年間、どれほど不合理な展開があったことか。
(不合理なだけに思い出しにくいけれど)

お客さんにはいろんな人がいますからみんながみんな頭を使えないとしてもしょうがないでしょう。
お子様のお客さんもいることですし。
けれども、作り手が合理性を放棄するのはまずいでしょう。

物語の創造に対してもっと真摯に打ち込んで欲しいものです。

1600 Reply Re:小児化と閉鎖性 ゾンデ5号 2007/04/10 18:50

よくよく見れば欠陥だらけですねぇ。
メビウスがウルトラの星に帰る理由がよく分かりません・・・。
ウルトラの父が「地球で修行して来い」と最初にメビウスに言っていたようですが、エンペラーを倒せば修行が終わったということなのでしょうか?
全く意味不明ですね。

>物事の因果関係や筋道を自分の頭で考えることの出来ない人は、登場人物に判断を任せてしまっていて、主役が怒れば一緒に怒り、泣けば自分ももらい泣きという反応になってしまうみたいです。

今そんな見方で映画やドラマを見る人が増えてる気がします。
やたら「感動」「号泣」を売りにする映画・ドラマ何と多い事か・・。
どうしてそんな観客・視聴者が増えちゃったのでしょうか。(もしかして電○の戦略?)

世界観の話でございますが、私としては昭和ウルトラを否定していない「グレート」や「パワード」も入れてあげて良かった気もします。

1601 Reply Re:小児化と閉鎖性 殿様ギドラ Mail 2007/04/11 17:24

最終話でウルトラの父が、「大切なものが見つかったな」とかなんとか言ってましたが、地球出張はメビウスの友達捜しだったということなんでしょうか。
とすると、メビウスを狙って襲ってきた宇宙人による被害は若いウルトラマンのお仲間作りの犠牲になったということで・・・。

まったく馬鹿馬鹿しいストーリーです。

あ、そうか、友達が出来たからもう地球には用がないってわけで光の国に帰還したのか。
(教官になるらしいですな)
手前勝手な地球防衛活動ですわ。

ものごとの意味を考えない人が多すぎますよ。
それはきっと、意味ばかり追い求めた時代への反動なんでしょうけれど、
感覚を無視して意味ばかり追求しても人生は虚しいのが確かでも、
理屈や意味が不要ということではないのに・・・。

えーと、「パワード」は「ウルトラマン」のリメイク話が多いので正編からは分離したほうが良いかと思います。

1604 Reply 私の思ったこと エクセルシオール 2007/04/16 17:49

 あまりまとまったことは書けませんが、この作品でいくつか気になったことを書きます。第一に過去のシリーズへのオマージュを出すために、作品の独自性が乏しくなっているようでした。特に後半は従来のウルトラ兄弟を客演させるためにストーリーが作られている印象があり(ジョーニアスは員数外みたいですが)、とても窮屈な感じでした。もちろん、例えば「初代ウルトラマンが帰ってくる」とかいわれると、私もわくわくしてしまいましたが、そればかりでは「メビウスの存在意義は?」と思ってしまいますし、昔の作品に対するオマージュも度が過ぎると食傷気味です。
 むしろ、客演はゾフィーと初代マンくらいにして、その他のウルトラ兄弟の歴史は背景の一環として匂わすくらいにした方が良かったと思います(全員登場は映画でやるべき)。私はウルトラマンは原則としてM78星雲から来るようにすべきと思っていますが、『ウルトラマンG』等のようにウルトラ兄弟を登場させなくてもよいのですから、度の過ぎた客演はまずかったと思います。

 次に最後の敵にエンペラー星人を登場させたことについては賛否両論がありますが、私はどっちかというと否定的です。エンペラー星人は今まで設定だけの存在であり、だからこそ「究極絶対の敵」としての地位を保てていたと思います。しかし、実際に出てきてしまうと多かれ少なかれ「なんだこんなもんだったのか。」と思われてしまうし、またその力からしても本来ならウルトラマン全員でかからなきゃ対処できないくらい強くないといけなかったと考えます。むしろ最後の敵を復活したボガールにした方がベターでした。ボガールならば、メビウスとツルギだけで戦いを描けばよかったので、話をまとめやすかったはずです。

 本作品は一話完結を基本としつつ連続性ももたせるというのが当初の方針だったようですが、本来「連続性」を担当させるためのキャラだったボガールを1クールで死なせてしまったため、その後の展開が迷走してしまったようでした(ボガールが怪獣たちを呼び覚ましていたのですから)。私自身はボガールはもっと使い道があったと思っています。例えば冒頭でボガールはウルトラマンとの戦いでダメージを受け、回復するまでメビウス達の追及をかわすために怪獣を呼び覚まし凶暴化させたという風にすれば(もちろん怪獣を食らって密かにパワーアップもしている)、ベターだったと思います。そして、毎回ボガールやその配下となった怪獣との戦いにする必要もなく、必要に応じてボガール無関係のエピソードも多く入れればよかったと考えます。

 三つ目に『メビウス』は過去へのオマージュが行き過ぎて、「怪獣使いと少年」のような続きをつくっちゃいけないようなものにまで、続編を作ってしまいました。無論、かの作品のテーマは重要であり、それに挑むことはかまいませんが、何も「続編」にしなくても・・・・。しかもできた作品の出来も良いとはいえないもので(特にリュウ隊員の態度はひどい)、考え込んでしまいました。止める人はいなかったのでしょうか。

 最後に『メビウス』を観て思ったことは、「伝統」と「新規性」を両立させるのはなかなか難しいことだな、ということでした。伝統ばかり考えると「二番煎じ」になってしまうし、新規性が行き過ぎると『ネクサス』のような変な作品になってしまう。しばらくウルトラシリーズは休みみたいなので、次に作るときは熟考の上に製作し、一つ作るとしばらくは休むようにしてほしいです。

 それにしても、セリザワ隊長はどうなったのでしょう?てっきりヒカリと分離して戻ってくると思っていたのに。かわいそうです。

1605 Reply Re:私の思ったこと ゾンデ5号 2007/04/16 21:57

>エクセルシオールさん
私も似たような事思ってました。
エンペラーを出すのはそれこそウルトラシリーズ終結に繋がりかねないですし、で本編ではゾフィーとメビウスにいとも簡単、あっさり倒されるし・・・。(ファイナルメテオールも人類の英知って感じがしないからなおさら)
スタッフがオタク心を持ち込みすぎたような気もします(ウルトラマンAの最後の台詞引っ張り出したり、後過去怪獣多すぎるとか)

ウルトラ兄弟客演も、私は映画で十分だった気もします。
ただレオや80をTVで出したのは良いとは思います(でもストーリーはダメダメでした・・)
また映画を見てないと分からない話もあったりするのは問題な気がしますよ・・。

今後ウルトラシリーズ、ウルトラマンを復活させるなら、ウルトラ兄弟の設定は残しつつ、基本的にはウルトラマンの内面には触れず神秘性を守り、なおかつ怪獣ドラマに的が絞られているのが見たいです。(ただ第2期のファンへのサービスとして1回だけAとかタロウ、ゾフィーを出してもいいかも)

1608 Reply Re:私の思ったこと 殿様ギドラ Mail 2007/04/17 11:49

エクセルシオールさん、お久しぶりです。

ご意見ありがとうございます。

「メビウス」は、第二期以降のウルトラファンしか意識してくれなかったのも痛いところでした。
私にすれば、70年代に作られた人間化されたウルトラマン観に則って物事を進められてもノスタルジーは感じられず、
エンペラ星人なんて聞いたこともなかったわけですから・・・。

私もゾンデ5号さんと同じく、ファンサービスとしての客演があっても構わないけれど、節度を持ってやってくれればいいと考えています。
それでも「メビウス」はなかなか人気はあったようで、同じようなノリの「ウルトラ」が再び作られる可能性はありますね。
ウルトラ兄弟(父母を含めれば家族か)に固執するとしても、ストーリーをおろそかにはして欲しくないですね。

それと、伝統を守る、ということをもっと根本から考えて欲しいです。
昔のものとの共通項をどこに作るのか。
発想法を引き継ぐことが伝統を守ることであって、徒に昔のものを引っ張り出すことではない。
という考え方からは、「メビウス」が伝統を守ろうとしたとも見えないんだなぁ、これが。

1602 Reply 狂った一頁 殿様ギドラ Mail 2007/04/11 17:59

先日東京で行われた第63回FIAF(国際フィルムアーカイブ連盟)東京会議の一環として上映された『狂った一頁』修復版を見てきました。

解説によるとこれまで上映されてきた『狂った一頁』は衣笠監督の自宅から発見されたネガ(オリジナルではなく可燃性ポジからプリントしたもので現状では最もオリジナルに近い)をもとに監督自ら作り直したサウンド版だったそうです。
(それすらいままで観たことがなかったのだけれど)

今回の上映は発見されたネガから復元したもので、画面比率もオリジナルに戻し、上映コマ数も秒間18コマというサイレント期の標準に戻してのものということでした。

それでもオリジナル版より短縮されているのですが・・・。

で、感想は、「もう一度観たい」です。
サイレント映画といっても、字幕も弁士もない作品で、映像からすべてを読み取らなければなりません。
トーキー映画に馴らされてしまった身では、掴みきれなかった部分がたくさんあったようです。

あらすじはどこかの映画解説サイトに譲るとして(といっても、私が以前読んだ解説文とはストーリーがいささか違っていたような気も・・)、
全体の印象としては、悪夢的・幻想的ということになります。
厳密な計算に基づいて多重露光を多用した映像は、狂気の表現でありながら華々しさも感じさせて、特撮スペクタクルを観た時の感覚に近いものがありました。

そして、円谷英二関連作品という視点で見ると、狂った踊り子の幻想シーンに使われる摩訶不思議なセットや稲妻の作画合成(アニメとまではいかなくて、稲妻形の切り絵をはめ込んでいる)に撮影補助圓谷英一氏のセンスをかいま見ることが出来ます。

カメラマンは杉山公平氏であり、円谷英二はあくまでも補助だったのでしょうけれど、
機械工作や数学的な発想には相当圓谷英一の力が寄与しているのではないかと睨んでいます。
(だれか、そのあたりのこと犬塚稔さんにインタビューしてくれーー。って、『狂った一頁』の撮影現場のことはあまりよく知らないのかな?)

とにかく、簡略なスタッフクレジットにちゃんと「撮影補助圓谷英一」と名前が出てくるあたり、若手といえども重要な役割を果たしていたのは間違いないでしょう。

付記*今回の上映ではピアニスト高橋悠治さんの生演奏がついていました。
けど、んー、あまり映像とマッチしていなかったような・・・。

1609 Reply 歯の裏側を舐めるなぁぁぁ 殿様ギドラ Mail 2007/04/17 11:54

以前ギドラ掲示板にちょっとだけ書いた「秘密結社鷹の爪」劇場版
『秘密結社鷹の爪THE MOVIE 総統は二度死ぬ(同時上映古墳ギャルのコフィー桶狭間の戦い)』を観ることが出来ました。

絶賛です。
天才監督の登場です。
素晴らしい!!

監督FROGMAN氏の会社蛙男商会のサイト
ttp://www.kaeruotoko.com/

鷹の爪THE MOVIEのサイト
ttp://www.kaeruotoko.com/movie/index.html

上記サイトをご覧いただければ、おおよそのノリは掴めるかと思います。
しかし、web発とかflashアニメ映画であるといった外郭から想像すると、このごろありがちな一発芸的作品を予想してしまうかもしれません。
私自身、最初に「鷹の爪」を知った時には、小手先の技で瞬間的な笑いを取るタイプかな、と実に失礼極まりない予想をしてしまったのであります。

ところが、先日深夜に一気放送されたTV版「秘密結社鷹の爪」を観たところ、なんてこった、ちゃんとした物語作家の登場ではないかとびっくり。
それでも、TV版は一話あたり10分程度の短編であり、劇場版の長尺をきちんとまとめられるのか否かは未知数でした。
(TV版からもその確かな構成力は伝わりましたが、短編をきりりとまとめられる人が長編になるとぐずぐずになる例もないではない)

そして劇場版。
短編の数珠繋ぎではなく、一つのストーリーに持続性を持たせて最後まで突っ走る仕上がりはお見事でした!
それも全編に渡ってふざけっぱなしというものすごい体力勝負!

いちおう説明しておくと、全91分のうち最初の17分が「古墳ギャルのコフィー」、残り74分が「鷹の爪THE MOVIE」となっております。

古墳ギャルのコフィーは短編扱いになると思いますが、こちらも尺の短さからは想像できない充実した内容で、黄金期の日本映画が持っていたスピーディーさを感じます。
(何度も書いてきたことですが、最近の映画はカット割りのテンポは速くても劇展開のテンポは遅すぎる)

さてさて、コフィーちゃんのおもしろさにも言及したいところだけれど、今日のところは鷹の爪に絞って書くことにしましょう。

TVシリーズの映画版ということで、TV版を観ていないと伝わりきらないギャグもあったりしますが、ストーリー上重要な関係性は映画版を観るだけでちゃんとわかるようになっています。
宿敵フェンダーミラー将軍との因縁は冒頭にTV版のクライマックスを持ってくることで説明されているし、デラックスファイターや大家さんに関しても映画版だけでその立ち位置はわかるはずです。
(デラックスファイターの家族が出てこなかったのはちょっと残念だけど)

そのあたりのバランス感覚も最近のヲタク系監督とは一線を画すところ。

笑いのパターンも、駄洒落、ナンセンス、パロディ、お下劣、楽屋落ちなど思いつく限りふざけまくっていて、実に気持ちが良い。

また、flashなので、とにかく絵が動きません。
人物の表情は固まっているし、動作も単純。
それでも74分を飽きさせないのは、演出力の賜物。
少ない動きで何を見せるか、どう動かすかに無駄がない。

絵柄そのもののおもしろさも映像の力になっております。
わざと落書き風にした人物とアメコミ風人物の混在やタイアップ商品だけ緻密に描き込まれているなどなど。

また、芝居の間がいい。
軽妙なセリフのやりとりは関沢新一脚本を思い出させるし、笑いの「間」は変幻自在。
わざとらしい「突っ込み」で無理矢理笑いを強制することもない。

で、なにしろ脚本が素晴らしい。
これだけふざけまくったギャグ作品なのに、空想世界に閉じこもることをせず、現実社会との接点をきちんと持たせてあり(それが笑いのネタにもなるんだけど)、
鷹の爪団総統が胸に抱く世界平和への願いをギャグで崩すことはしません。
この手のギャグ映画ではなにもかもを笑い飛ばすものが多く、それはそれで気持ち良い(『チーム・アメリカ』はその好例)けれど、
「鷹の爪」が持つ高潔さは現代に必要なものでしょう。
劇中の回想シーンでアメリカのキラー衛星に対して総統が怒りをぶつけるシーンには素直に胸が熱くなりましたぜ。

脚本の巧さという点では、簡単に読めるありがちなオチを丁寧な積み重ねで予想をはぐらかし、最初の読み通りに落としても白けさせない
(内容がばれないように書いているのでなんのこっちゃわかりませんなー)
という荒技に感心しました。

で、最初に天才監督の登場と書きました。
それは、この映画の脚本・監督・(声の)出演をすべてFROGMAN氏ひとりでこなしているからです。
シナリオはもちろん、絵も描ける、芝居も上手いとなると、チャップリンかブルース・リーかという天才。
そして、大衆性を大事にした上で自己表現も出来ているとなると、映画監督としては北野武(←大衆性をないがしろにしすぎ)を遙かに上回る才能と言っても過言ではありません。

全体に知的な作品ではあるものの、年少者を置き去りにすることはなく、下ネタに走っても子供に見せられないということはない。
日本映画から失われてしまった家族が一緒に楽しめる映画の復活です。

と、ここまで褒めちぎってきて、愕然とするのはこの映画が映画界から生まれたものではないということ。
もちろんアニメ界からでもない。
しかも、FROGMAN氏はかつて映画界で働いていたそうな。

なのに映画界では芽が出ず、webアニメに活路を見いだした結果今回の映画監督デビューという運びになったとのこと。
これほどの才能を映画界は捨ててしまった。
やはり今の日本映画界には人材を発見・育成するシステムがないのだ。

どーにかしろ!!
(映画に出資しているのが投資家だったりするから、映画の判らない奴が映画界を牛耳っているんだろうな)

「鷹の爪 THE MOVIE」では、鷹の爪団団員吉田くんによる前説があります。
その前説から本編につなぐ手法が非常に凝った演出で古い映画ファンならニヤリとするマニアックなギャグになっています。
これは、人によっては上映ミスじゃないかと思うかも知れませんが、意図的な「ネタ」です。
こんなところに、映画館で映画を見ることへのこだわり(愛情?)を感じます。
そして、私の勝手な受け止め方なのは百も承知で書いておくと、
タイトルバックが『イノセンス』のパロディになっていることに強烈な皮肉を感じました。

『イノセンス』はアニメ史上もっとも映像に凝った作品と言ってもいい。
それをアニメ史上もっとも単純な絵で済ませたものとも言える作品のタイトルに引用している。
ひょっとすると『イノセンス』と『鷹の爪THE MOVIE』は両極と言えるかもしれません。
絵柄はきれいだけれど感情を揺さぶることのない映画と線も色も動きも極少なのに大笑い出来る映画。

どっちが心の糧になりますかね。

『鷹の爪 THE MOVIE』は家族みんなで観に行きました。
その後、息子は吉田くんに成りきっていて、普段の会話でも父に「総統」と呼びかけてきます。
もちろん私も総統の物真似で返すわけですが。

鷹の爪団の面々もデラックスファイターも、ずーっと心の中に生きている。
また彼らに会いたいと思う。
こんな映画が名画でなくてなんとする!

惜しむらくは上映館が少ないこと。
TOHOシネマ系でしか上映していないようで。
もし、お近くの劇場で公開されたら、是非観て欲しい!
そして、エンドロール後のエピローグまでしっかり観るのだ。
最後の1カットで驚愕の事実が明かされる。
あたしゃ、劇場で「なにっっ」と声を上げてしまいましたぞ。
(同様に声を上げていたお客さんがもう一名。これぞ、映画のお祭り感覚!)

1610 Reply Re:歯の裏側を舐めるなぁぁぁ 兄貴赤 2007/04/17 17:31

ここにアクセスして皆も古墳の知識を深めよう!

ttp://www2.odn.ne.jp/kofun/katachi.html

1611 Reply Re:歯の裏側を舐めるなぁぁぁ 殿様ギドラ Mail 2007/04/19 13:31


ダニエルも古墳の仲間入りさせてもらってるぅ。

「ぼくは、弥生時代の墳丘墓だから・・・」

(古墳ギャルのコフィーを参照のこと)

1614 Reply 新作二題 殿様ギドラ Mail 2007/04/24 14:55

>『サンシャイン2057』(2007英米)

(板東英二で読んで下さい)

ぼかぁ、SFが好っきやねん。
SF言われるとついつい観てまうねん。
ソダーなんとかいう監督の『ソラリス』にもエライ目におうたけど、久しぶりのまともな宇宙SF映画だと思って、
『サンシャイン2057』に行ったんや。

太陽はアカン。
太陽に行った映画にろくなものあらへんがな。
『クライシス2050』を思い出したっちゅうねん。

太陽が活動低下して地球が冷えてかなわんいうて、ごっつい核爆弾抱えて8人のアホが太陽に向かうんやけど、
結局あれや、「これはSFではありません」ちゅう言い訳がましさばっかりや。
地球と通信でけへんようになってからが、ゲイジュツ映画の本領発揮や。

なんや、8人の人間を一カ所に閉じこめるためだけのSF設定や。
アホらしくて見てられるか、あんなもん。

ところどころええところもあるんやで。
理性的な判断とはなんや、みたいな内容も含んでたのはええわ。

けど、状況の追い込みがアホすぎるで。
あのイカルスっちゅう宇宙船を設計した奴はフェイルセイフっちゅう概念を知らんかったんかな。
君、どう思う?

アホがアホなことして、困った困った言われても、どないもでけへんちゅうねん。

何年も放置されてた別の宇宙船に乗り移るのに、宇宙服を着ていかないアホがどこにおる!
挙げ句の果てに先行して行方不明になってたイカルス1号の船長が化けもんみたいになって計画を邪魔しに来るとは思わんかったなぁ。
アイディアストーリーの禁じ手に、「狂人オチ」っちゅうのがあんねん。
頭おかしなってたら、なにやらかしても不合理っちゅうことはなくなるから、狂人を出してくるのは一種の逃げになるんや。

どんなに特撮に力入れても、シナリオがアホでは意味ないねん。

それと言わせてもらうけどな、
SFの部分に筋が通ってなかったら、どんなに芝居に凝ったかて、全部茶番になってまうことを覚えとけ。
ダニー・ボイル、あんたはSFに泥を塗った監督列伝に加えとくわ。

>『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』(2006香港)

(藤岡弘、で読んで下さい)

いやぁ、武道はいいねぇ。
日本人ももっと武道を大事にすべきだなぁ。

日本にはアクション映画が無くなってしまったよねぇ。
ぼくが「仮面ライダー」をやってたころは、JACが頑張っていたんだけどねぇ。

いまはもうワイヤーワークとコンピューターグラフィックスでごまかすことしかしないのが悲しいねぇ。

『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』は役者がちゃんと動いているのがいいねぇ。
ワイヤーもCGも使ってはいるけどね、基本は武道を鍛錬した俳優の肉体だからねぇ。
野性が表現されていたねぇ。

『カンフーハッスル』の楊過が大師匠の役で出演してるのは笑って良いのかどうか困っちゃったよ、はっはっは。

ただねぇ、アクションに興味がある人ならお勧めだけどねぇ、
いやー、シナリオがねぇ、ちょっとねぇ、物足りないというか、ダメダメというか、いやぁはっはっはっは。

感動はしないねぇ。

それから邦題の「かちこみ!」って余計だねぇ。
「ドラゴン・タイガー・ゲート」か、「龍虎門」で良かったんじゃないかなぁ。

(以上、物真似が似てないことへの苦情は受け付けません)

1615 Reply Re:新作二題 兄貴赤 2007/04/24 15:56

島田伸介で読んでください(何なんだ)

いや~、おっさんには感心させられました、よ~次々しょうもない映画観ますよね~
僕もね、気にはなっていた映画なんですわ
でもね、タイトルがあきませんわタイトルが~
「サンシャイン2057」ですよ、だれでも「クライシス2050」を思い出しますよ、そりゃ。
おまけに、太陽モノですよ、悪い予感ビシビシですわ
予感的中ってわけですね、最近のハリウッドはろくな映画つくりませんね~
テレビのCM見たけど、金はかかってるんでしょうね~
そんなアホ映画に、一体いくらつぎ込んだのか・・・
さっ、オープン・ザ・プライス!

1617 Reply 鷹の爪押し 殿様ギドラ Mail 2007/04/26 13:39

『秘密結社鷹の爪THE MOVIE』のブログパーツをはめ込んでみました。
♪をonにすると音も出ますぜ。

それからときどき顔を出す菩薩峠くんをクリックしてみてねん。

1633 Reply Re:鷹の爪押し 兄貴赤 2007/05/10 17:02

ふふふ・・・
古墳ギャル・コフィーちゃん全話レンタル成功(^^)
これから、コ*-します。

やっぱり、お笑いコーナーにありました(笑)
勿論、鷹の爪団もね。

1636 Reply Re:鷹の爪押し 殿様ギドラ Mail 2007/05/11 18:56


やや、コフィーちゃん、全話レンタル成功ですか。
やられたーー。
こちらでは貸し出し中で、第三巻のみレンタルしました。

いやもう、びっくりです。
素晴らしいアイディアの展開です。

FROGMAN氏の素晴らしさはこれからだんだん世間に浸透していくと思われますが、
その他のflash作家とは一線を画すものがあるのは間違いない。
「蛙男商会の本」付録DVDにFROGMANトリビュートと称して別作家のFROGMAN作品を元にしたパロディ作品が収録されておりました。
見比べると一目瞭然。
いわゆるflash作家さんたちの発想はCMに近い感覚的なものであり、構築力に欠けると見ました。

しかし、FROGMAN氏の発想はもっとストーリー性に富んでいる。
5分程度の短編であってもアイディアを発展させる方法が物事の因果関係を考えることが基本になっているのです!

それからもう一点書き添えると、
取り扱う題材によって発展のさせ方を変えているのも優れた点であります。

「鷹の爪」と「古墳ギャルのコフィー」では人物造型やストーリーの持っていき方が違っている。
ベタな設定である「鷹の爪」においてはキャラクターの性格付けに複雑さが与えられているのに対し、非常に特異な設定の「コフィー」では登場人物の役割分担が単純化されていて混乱を呼ばない配慮がある。

なーんて小難しいことを考えなくても楽しめる作品群なのよねぇ。



1638 Reply Re:鷹の爪押し ルー等級つつ大臣 2007/05/12 22:40

私も早速「鷹の爪」を見ました。
実に素晴らしい!!!
近年のアニメではやたらと主人公サイドでの内省的なものばかりで「外に向かっていく」力の持つパワーといったものが皆無に近く本当の意味での「爽快感」溢れるというのがゼロに等しいのに対しこのアニメではきちんと「外に向かっていく」パワーを感じました。
(最近、新劇場版の「エヴァ」が製作されてますが今度以前のような展開だと必ず飽きられてしまうだろう。特に後半の「内面的世界観」は「あの時」のエヴァだからこそ通用したのであり今度でも同じだとガイナックスのスタッフは無能だというものだ。)
ギドラ氏の仰る通り確かに10分ぐらい(1話あたりの)の短編でしかもキャラクターがほとんど動かないフラッシュアニメなのでありますが登場するキャラクターが実に生き生きとしている!
それに飽きさせない展開や総統と吉田くんの会話が嫌味のないギャクでさらりと見せているのには往年の東宝映画を彷彿とさせており今後のアニメ(いうまでもなく邦画)の在り方を示唆してるのではあるまいか?
(私は30秒に一度は爆笑させていただきました。)
このアニメには脱帽させてしまいました。
(とはいいつつ劇場版こちらでは公開しないというのはがっかりし通しです・・・。)

1641 Reply Re:鷹の爪押し 殿様ギドラ Mail 2007/05/14 14:45

おお、ルー等級つつ大臣さんも「鷹の爪」にはまりましたか!
FROGMAN作品はwebでも多数観られるので、まだまだお楽しみは続きますよ。

もっとメジャーになってもらって、劇場版も全国ロードショーが出来るようになってほしいもんです。

で、あたくしも「古墳ギャルのコフィー」TV版を全話観ることが出来ました。
びっくりしたなぁもう。
メインキャラが古墳であるということをこれでもかと利用する発想の豊かさに、もうごめんなさいですよ。

ああ、コフィーちゃん、玄室を「見学」されちゃったんだなぁ。
少女のままではいられないのね。

1643 Reply Re:鷹の爪押し 兄貴赤 2007/05/15 00:19

ご挨拶を省略させていただく無礼をお許しください。

> ああ、コフィーちゃん、玄室を「見学」されちゃったんだなぁ。
> 少女のままではいられないのね。

やはり、そのエピソードに食いつきましたね。
私も、全話中最も衝撃を受けたエピソードであります。
まさか、コフィーちゃんで、あんないやらしさを感じさせるとは衝撃です。
第8話「ビューテフル古墳」すごい話です。
作者の発想の豊かさと、シュールな展開はまったくもって脱帽です。
ダニエル君が決死の突入を試みても、世の中ドラマの様にはかっこよくいかないのもイケてます。
そして、悪い大人たちにコフィーちゃんの大事な「ナカ」を汚されてしまう展開は、おじさんドキドキです(あれ、もしかしてアタクシ変態ですか?)

「コフィーちゃん、君はまだ未調査かい?」
「え・・そんな質問に答えなければいけないんですか?」
「そんな質問を、読者は一番知りたがっているんだよ」
といったやり取りや
「きみはモデルになりたいんだろう?恥ずかしがっていてはダメだよ。キトラ古墳もナカを皆に見学させているから人気があるんだよ」
などと言ったセリフなど、もう、すごい発想です。

このエピソードを踏まえて、3話(4話かな)の「古墳ギャル白書」における、夜の街をはいかいするギャル古墳のコメントの意味合いが違ってきます。
「お金は~、考古学オタクの金持ちに1回500円でナカを見せたりして貰ってます」
実社会においては、珍しくない事ですが(あれ?)、古墳を主人公にした本作ではスラプスティックなのであります。
なんだか、コフィーちゃんのことを文章にするのは難しい作業です。
理論立てて分析して、その面白さの秘密や素晴らしい点を文章化することも出来るとは思うけど、何と言ってもアノ動かない紙芝居のような作画とキャラデで、ここまで脳味噌を混乱させうる作者のセンスを賞賛するしかないです。
とにかく、見てくださいとしか言いようが無いっす。

多分、分からない人にとっては、全然面白くないでしょうし、意味不明なんだろうな~

でも、私も分からないのは「ジョージ・山本」ですね(笑)

どうやら世間では、「鷹の爪」の方が受けが良いみたいですが、アタクシ宣言します「絶対コフィーの方が後の評価は上がります!」
「う~ん、ラブミーテンダー・チンピラスポーン!」(もしかしてキンピラスポーンかな?)

PS:スマ×スマのアイキャッチで、フロッグマンのフラッシュのパクリやってます。
微妙に吉田君や大家さんが出てます。
もしかしたら、フロッグマン本人の作かもしれません。
アッ!それから、TBSでお昼1時から放送している「砂時計」というドラマは、少女漫画原作ですが舞台は島根県なので原作者は島根県出身かも、今年は島根県が来るのか?!


1645 Reply Re:鷹の爪押し 殿様ギドラ Mail 2007/05/15 16:02


オッス、吉田ッす。
スマスマのフラッシュは、蛙男が作ったものらしいぞ。
本人がブログでスマップのフラッシュを作ることになったと言ってたはずだ。
島根ではNHKトップランナーのオープニングアニメも蛙男のフラッシュを使っているようだ。

いよいよ5月18日に迫った鷹の爪団大阪イベントのCMが公開されたから団員のみんなは見るように。

ttp://www.do-dle.tv/

アクセスすると最初のうち画面が乱れることがあるけど、システムチェックのためらしいので、うろたえることなくそのまま待ってくれ。
それじゃ、世界征服のため日々精進してくれ。

た~か~の~つ~め~
(ウーハー!)

1623 Reply 怪獣のあけぼの ルー等級つつ大臣 2007/05/06 20:36

ギャオでーぶいでーから出ている高山良策さんのドキュメント作品である本作品の
でーぶいでーを早速借りて見ました。
(とはいっても前編のみですが)
作品は5部構成+映像特典3部というもので第1部は大魔神の造形と高山さんが大映(今の角川映画ね)との関わりについて語られており第2部以降はウルトラ関係で機電の倉方さんや飯島敏宏監督、実相寺監督、美術の池谷さんそして評論家の池田センセが高山さんについて語る構成になっております。
で、感想はというと少し物足りないというか終始インタビューばっかりという印象を受けました。
とはいえ第1部の大摩神あらわるでは撮影の森田さんや黒田特撮監督らが合作映画の「あしやからの飛行」について言及しこの作品で出会った高山さんのセットを絶賛して「大魔神」に参加してもらったことや(あしやからの飛行で高山さんはミニチュアセットを作成したのだがこれが意外にも小さなセットだったので意外だったとか)その造形の丁寧さに驚いたという点とかで大映特撮の証言が出て貴重でした。
また第2部の倉方さんのインタビューも池田さんインタビュアーで実に聞き取りやすく尚且つそれまで怪獣のギミックについてメイキングでもさほど言及されなかったから(ましてやこのようなビデオ作品でもなければ言及は皆無)これまた貴重なものですし現存するボスタング、アボラス、バニラ、ゴモラ、ラゴンがじっくりと見れたというのが収穫ですた。
(特にラゴンに関してはレプリカは写真で観たことがあるのですが撮影用の実物に関しては現存してるとは思わなかったので思わぬ収穫だった。)
しかしその後の池田さん高山怪獣を語るというのはかなり余計ですよ。
おまけに続いてウルトラ宇宙人も語るでは高山さん造形でないバルタンまで言及してるのはいただけません。
そんなことをするくらいなら現存している製作最中のスチール写真を駆使して高山怪獣の解説をして欲しかった。
(写真に合わせてキャプション風のナレーションをかぶせるとか)
閑話休題。
この作品の締めくくりとして最後に怪獣(造形)日記が紹介されていて飯島監督のインタビューがあったのですがここは特に印象深かったです。
曰く「僕はCG否定派ではないんですが予算がないからCGというのは絶対ダメ」とか
「携帯も使ったりインターネットを自在に操れる子供たちが昔の作品のDVDを食い入るように観ているのは不思議」とか。

今のクリエイターよ先人達のこの証言をとくと聞け!と言いたい。



1626 Reply Re:怪獣のあけぼの 殿様ギドラ Mail 2007/05/07 19:27

あっしもCSで録画したものを見ている途中です。

大魔神から話を始めてくれたのはうれしい驚きでした。
在りし日の実相寺監督も見られるし・・・。

さてさて全部見終わるにはあとどれぐらいかかるかなぁ。
(なにしろ長い)

1648 Reply Re:怪獣のあけぼの 殿様ギドラ Mail 2007/05/18 14:51

「怪獣のあけぼの」全編を見終わりました。

いやいや、造型関係にはあまり入れ込んではいなかったとはいえ、
知らなかったことが多くて実にためになりました。

池袋モンパルナスと呼ばれた芸術家「村」があったことも全然知りませんでした。

で、実に個人的なことで申し訳ないのですが、ここ最近、昔観た特撮時代劇のことが気になっていました。
TVドラマでタイトルはまったく覚えておらず、日輪の剣の争奪戦と大鷲に乗る少年という記憶しかありません。

それが、「怪獣のあけぼの」で高山良策さんの仕事のひとつとして少年を乗せて飛ぶ大鷲が図面のみ紹介されていてびっくり。
タイトルは「神州天馬侠」とな。
webで検索してみたら1967年製作のTVシリーズらしい。
記憶と一致します。
原作は吉川英治だそうで、戦前から何度も映像化されてきたものらしいです。
しかし、インターネットにもこのTVシリーズのまともなデータはほとんどなくて、やっぱり幻の作品になってますなぁ。

特撮マニア第一世代が円谷特撮、ないし怪獣にばかり入れ込んだせいで、それ以外の特撮作品が埋もれているように思えますね。
時代劇専門チャンネルあたりで放送しそうだけど・・・。
(いや、フィルムが失われている可能性も大)

うーむ、しかし、原作が執筆された時期と合わせて考えると、金庸の武侠小説に影響を与えているフシもあるなぁ。
(タイトルが「神侠侶」に似ているっつーのもあるけれど、内容面でも人を乗せて飛ぶ大鷲とかお家再興とか、金庸作品にありがちなパターンが含まれているらしい)

おっとっと、高山良策さんの話からすっかり離れてしまった・・。

1629 Reply また訃報 ゾンデ5号 2007/05/08 18:21

「ウルトラセブン」でソガ隊員を演じられた、阿知波信介さんがお亡くなりになったそうです。↓
ttp://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070507-OHT1T00095.htm

ご冥福をお祈りします・・。


1630 Reply ああサエコさん! 海軍大臣 2007/05/09 12:56

阿知波信介さんの訃報、大変残念です。

ソガ隊員といえば、セブンの【ひとりぼっちの地球人】の冒頭での、自分のフィアンセを巡っての菱見さんとのユーモラスなやりとりが忘れられません。

また、【太平洋奇跡の作戦 キスカ】では、おなじみの二瓶正也さんと迷コンビ(?)を組む場面があり、イデ・ソガの夢の競演として、ファンの語り草にもなっていますね。

その劇中、兵隊役のお二人が、これまた電装人間ならぬ参謀役の中丸忠雄さんから揃ってブン殴られるシーンが出てきます。
これは以前に聞いたことですが、実は二瓶さんと丸山監督とはソリが合わず、そのシーンの撮影時に中丸さんは監督から「本気で殴るように」と指示されてしまい、大変弱ったそうです。
と云うのは、二瓶さんを本気で殴ったら、演技上、阿知波さんも同様に殴らなくてならないためで、しかも言われた通りにやったのに何とリテークまで出されたとかで、中丸さん曰く、「お二人には大変申し訳なかった」とのことでした。
 
とばっちとはいえ、温厚な中丸さんから繰り返し殴られて、阿知波さんも驚いたのではないでしょうか?

近頃、こうした自分らの大好きだった方たちの訃報に接することばかりが多く、残念でなりません。
阿知波さんのご冥福を心よりお祈りする次第です。
 



1631 Reply Re:ああサエコさん! 殿様ギドラ Mail 2007/05/09 19:59

ギドラ掲示板でのルー等級つつ大臣さんの投稿で知り、ニュースサイトをいくつか見て回って、どうにもやりきれない思いで一杯でした。

心の中に何があったのか知りようもありません。
自ら選んだ最期を責めることなど出来ません。

それでも、残念です。

合掌。

1637 Reply 何だか知らんが天下とった気分だよ~ ゾンデ5号 2007/05/12 17:34

録画した「クレージー作戦 くたばれ!無責任」をやっと見ました。
気の弱く元気が無いサラリーマンが変な(?)コーラ飲んだっけ豪快な性格になってしまうというストーリーがたまりませんぜ。
植木さん、暴力的とも違う勢いがありますね。
コーラ飲んだ後に会社の専務へエレーベーターのお嬢さん(藤山陽子)にセクハラした事を注意する植木さん演じる田中のすがすがしさと言ったら!
短い文章になってしまいましたが、元気の出るような映画でした。

1640 Reply Re:何だか知らんが天下とった気分だよ~ 殿様ギドラ Mail 2007/05/14 14:38

いやー、嬉しいです。

ちゃんと観ていただけたんですね。
そして、楽しんでくれたことが何より。

そしてそして、感想を書いてくれたことも実に嬉しいです。

かつての東宝特撮の味も復活させたいのはもちろん、
クレージー映画の味も映画芸術から失われてはいけないもの!

観たことないって人は、観るべし観るべし!!

1642 Reply Re:何だか知らんが天下とった気分だよ~ ゾンデ5号 2007/05/14 18:36

この映画での植木さん演じるサラリーマン田中は独特のパワフルっぷりと、すがすがしさが見てて救われます。
バスの客の列に割り込む男(広瀬正一)に「公衆道徳は守りましょうや」と注意する田中のすがすがしさが良いです。(その後定員オーバーですと言って自分はちゃっかりバスに乗る田中の図々しさもたまりません)
とにかくこの独特の閉塞的な気分を打っ飛ばす様な雰囲気は今の映画から失われてるのでは無いでしょうか。

嫌なニュース、腹が立つようなニュースが相次ぐ今こそこのクレージー映画は必要ではないかとも思ったり。

そしてこの映画を見るきっかけを作ってくれたここの皆様に感謝します。

1646 Reply Re:何だか知らんが天下とった気分だよ~ 殿様ギドラ Mail 2007/05/15 16:04


> そしてこの映画を見るきっかけを作ってくれたここの皆様に感謝します。

いえいえ。
こちらこそ御世話になってます。

1649 Reply タイムリー、なのか? 殿様ギドラ Mail 2007/05/18 15:00

「怪獣のあけぼの」の放送と連動したわけではないでしょうが、7月からCS三局合同でピープロ特集だそーです。

高山良策さんは東宝時代のよしみで鷺巣富雄(うしおそうじ)さんのTV特撮に参加していたということであります。

フジテレビ721では「マグマ大使」(高山造型ではない)を7月6日より金曜18時に放送。

日本映画専門チャンネルでは「宇宙猿人ゴリ」(高山造型)を7月3日より火~金の16時に放送。

時代劇専門チャンネルでは「快傑ライオン丸」(高山造型)を7月21日より土曜深夜1時30分に放送。

参ったなぁ。
「マグマ大使」は7年ほど前に全話見ているけれど、
「宇宙猿人ゴリ」は初放送以来見ていないし、「快傑ライオン丸」は諸般の事情で数話しか見たことがない。

「マグマ大使」だって、7年前とは違うマスターを使って放送しそうだしなぁ。
(7年前はスタッフ・出演者のクレジットなしだった)

根性出して全部チェックするってかぁ。


1650 Reply うわっ! 兄貴赤 2007/05/19 17:26

なんてビミョーなラインナップなんだ!
どれも無条件に飛びつきたくなるようなモノじゃないし、かといって無視できないところもあり・・・
マグマ大使は、原作がしっかりしているから今でも楽しめそうだし・・・
宇宙猿人ゴリは、最近一部で人気が高まりつつあるようですが、サルだからな~
でも、宇宙猿人ゴリ>ゴリ対スペクトルマン>スペクトルマンとタイトルが三段変化した不思議な番組の実体を検証するのも悪くはないが・・・
怪傑ライオン丸ですか・・・(遠い目)
ロケット変身か~多分ヒドイんだろうな~

Pプロ作品は、特撮もヒドイからな~

で、怪獣王子とピーエスパァーも気になる、どこかで放送するのではないかと変な汗が出ます(^^;

1652 Reply Re:うわっ! 殿様ギドラ Mail 2007/05/21 12:27

> マグマ大使は、原作がしっかりしているから今でも楽しめそうだし・・・
そうっすねぇ。
楽しめると言えば、楽しめる。だけど、なんつーか、同時期の「ウルトラマン」がいかにものすごい作品であったかがよくわかると申しましょうか・・・。

> でも、宇宙猿人ゴリ>ゴリ対スペクトルマン>スペクトルマンとタイトルが三段変化した不思議な番組の実体を検証するのも悪くはないが・・・

そうそう。
あたくしも結局全話見たわけではない(途中で見るのをやめてしまった)ので、
この機会にどんなものだったのか確認したいと思うのです。

> 怪傑ライオン丸ですか・・・(遠い目)
> ロケット変身か~多分ヒドイんだろうな~
おっと、ロケット変身は「風雲ライオン丸」だったのでは。

Pプロの何とも言えない胡散臭さは今見ると却って面白いかも。
「怪獣王子」は一度CSで放送されていましたが、そのときはフィルム行方不明により一部のみの放送でした。
その後全話発見されたようで、DVDボックスが発売になってます。
から、いずれ放送されちゃうんじゃないかなー。
「光速エスパー」は、割と最近一部だけどっかで見ましたけれど、
ん~、Pプロ作品みたいな楽しさがないくせに、映像もしょぼいので気にしなくてもいいかも。


1662 Reply Re:うわっ! 兄貴赤 2007/05/25 17:07

え~とですね。
某サイトにて、この三作品を観ました。
見たといっても、オープニングだけだったり、劇中の一部分だけなのですが、それでも判断はつきます。

やっぱりマグマ大使は良さそうです。
私が見たのは「ストップゴン」の件でしたが、お寺のミニチュアがとても手が込んでいて感心しました。
ストップゴンによって壊されたお寺の中から、仏像が現れるのですがこれまた手の込んだ作りで大した物です。
でも、ストップゴンはロケッロ状態のマグマ大使のビーム攻撃で簡単に粉砕されておりました。
だから、人間型に変形することなく終ってしまいました。

スペクトルマンは、ひどいです。
「ゴリになぶられるスペクトルマン」といったタイトルでアップされていましたが、実際はエネルギー切れで動けなくなったスペクトルマンを浜辺でラーが袋たたきしているものでした。
ここだけ見ても、番組全体がいかにひどいか分かったような気がします。

ライオン丸(両方)見ました。オープニングだけですが・・・
最初のは顔が不細工、後のはぬいぐるみにたいに可愛過ぎで笑える。
で、ねーちゃんブスでポイント落下。

1664 Reply Re:うわっ! 殿様ギドラ Mail 2007/05/28 10:32

> で、ねーちゃんブスでポイント落下。

ライオン丸にはひそかに期待していたのに、がっかりだよっっ!

1651 Reply こんな事もやっていたのか・・・ 兄貴赤 2007/05/19 17:51

フロッグマン氏とトイザラスのコラボです。
「レオナルド博士とキリン村のなかま」
現在7話までアップされております。

ttp://www.toysrus.co.jp/f/kirin/kirin_story.html


1653 Reply Re:こんな事もやっていたのか・・・ 殿様ギドラ Mail 2007/05/21 12:34


やってるんですよねぇ。
トイザらス店内でもビデオ上映されてます。(いーのか?)

しかし、クライアントの意向が強く出ているのか、フロッグマンらしさは抑えられていて、
なにしろ、声の出演がプロの声優さんと思われる(レオナルド博士の声もなんか違う)ので妙に落ち着いた雰囲気になっちゃってますね。

というわけで正調フロッグマンのタイアップ新作として、こんなん出ました。

ttp://www.yamaha-motor.jp/mc/lineup/scooter/vox/takanotsume/index.html

ヒドいぞ、DXファイター。

1654 Reply Re:こんな事もやっていたのか・・・ 兄貴赤 2007/05/22 23:34

おっしゃるとおり、トイザラスのレオナルド博士は、なにか違いますよねバッタモンっぽい。
こんな良い子なのはフロッグマンじゃない的な気がします。
が、どうやら私、フロッグマン作品中毒になったようで、新しいのが見たくてたまりません。
そのため、「けっ!ずいぶん質が悪いな」
と、さしだされた包みの中の白い粉を少し舐めて吐き捨てるように兄貴赤は言った。
「ほ~、それじゃ他を当たりナ。こっちは幾らでもさばく事ができるんだからな」
と、足元をみて売人は軽くいなした。
「いや、まってくれ、なにも買わないとは言ってないさ、もうすこし安くならんかと・・・」
そんな感じで、結局買ったものの、効き目が今ひとつなのでがっかりなのです。
しかし「だんな~、え~のがありまっせ~」と、したり顔で近づくギドラ。
「なんだ、ん?い~のがあるのか?」と前を膨らませる兄貴赤。
「そりゃもう、純度はかなり高いものでっせ。おまけに今回はお試しでサービスさせてもらいま。なんとタダや!」
そうかそうかと早速試す兄貴赤。

いや~たまりません。
ヒジョーに純度が高く、ちゃんとオリジナル作品の鷹の爪団の旅行エピソードから引き継いだ内容になっています。
おまけに、ヤマハのVOXは3歳児も収納できる優れたスクーターであります。

1655 Reply Re:こんな事もやっていたのか・・・ 兄貴赤 2007/05/22 23:40

つ~か、おめ~トイザラスに行ってるのかよ!

1658 Reply Re:こんな事もやっていたのか・・・ 殿様ギドラ Mail 2007/05/24 11:12

もー、蛙男商会はクセになりますよ。
「菅井君と家族石」をもっと見たいと思うんだけれど、見つけてません。

> つ~か、おめ~トイザラスに行ってるのかよ!

そりゃーもう、行きます行きます。
通ってます。
先日もジャイアントロボのラジコンを見つけて、店員さんにお願いして試運転させてもらったばかり。
アクションが物足りなくて、「マ゛ッ!」の声も出さないので購入は見送りましたが・・・。
(なにやってんだかなー)

1660 Reply Re:げげげ 殿様ギドラ Mail 2007/05/24 12:03

「菅井君と家族石」、なななんと、MTVで放送されている(いた?)よーです。
ttp://www.mtvjapan.com/tv/program/rg_flasher_sguy.html
手持ちの番組表では毎週金曜深夜0時45分から1時の「FLASHER」という枠らしいけれど、
いつ「菅井君」が放送されるのかわかりません。
もう終わってるのかな?

うーーん、チェックしてみるか。
(いや、「菅井君と家族石」ならDVD一枚に全部入っているので買ってもいいんだけど)

1659 Reply 俺は何のために死にましょうかね 殿様ギドラ Mail 2007/05/24 11:16

『俺は、君のためにこそ死にに行く』冒頭に脚本・製作総指揮石原慎太郎氏からのメッセージがついています。

「雄々しく美しかった日本人を残したい」とかなんとか。

そしてストーリーは特攻の母と呼ばれた鳥濱トメさんの視点から幾人かの特攻隊員を見せていきます。
死ねと言う命令にも取り乱さずに出撃していく若者と親身になって世話をするトメさんが雄々しく美しいのですね?

では、兵士の手紙を検閲することにしたのは誰?
そして、検閲逃れを手伝ったトメさんに暴行をはたらく憲兵隊は日本人ではないのか?
負けると決まった戦争で体面を保った負け方をするために多くの若者を死に追いやったことも美しいのか?

作り手の意図はどうあれ、事実を元にして組み立てたために、日本人の悪いところがあぶり出される結果になっている。

それでも、特攻が避け得ない戦法であったかのような描き方は酷すぎる。

特攻のお陰で命拾いした人間がいるのか?
特攻で米軍の攻撃が弱まったのか?
終戦を先延ばしにしたことでなにか得があったのか?

特攻が為しえたことを描いてくれない。
(映画の最後に「いとおしいもののために死んでいった云々」と解釈してみせるが、拡大解釈も甚だしい。集団的自衛というヤツか?)

死に行く若者の「もののあはれ」を感情的に煽るだけで理性的な分析はない。

戦後のようすも点描されるが、ナレーションで軽く流すだけで、元特攻隊がどんな扱いを受けたのかはよくわからない。
差別されたと言われても、何が起こったのか描いてくれない。
さらに言えば、元特攻隊だからと差別したのは、軍国日本を支えた日本人であったのではないのか?
戦後ころりと態度を変えた日本人というのは、まさに大日本帝国の臣民そのものであろう。

この映画において、政府や軍部のやり方を批判する人物は出てこない。
言論が統制されていたという事実を描くエピソードもない。(手紙の検閲というだけでは不十分である。なぜ検閲したのか?)
効果も定かでない自殺作戦に国民が従ってしまったのはなぜか?
21世紀に特攻映画を作るなら、誰にでも判る形で特別攻撃(この名称も非常に欺瞞的である)がなぜ成立したのかを説明しなければならない。
戦時中の記憶が生々しかったころの『雲流るる果てに』(1953)のほうがよほどはっきりと特攻精神について言及している。
(個よりも集団を優先すればそんな考え方にもなるのか、と納得しそうになるけれど、個を否定したところには集団もあり得ない)

この映画は、日本の過去を現代に教えるものではなく、避け得ない死という状況設定を作り出すために戦時中の特攻隊を使っただけのものである。
劇中のナレーションでトメさんは戦争全体の状況など知ることは出来なかったと説明しているので、
鳥濱トメさんの視点でつづられる出来事はあれ以上の描き方は出来ないでしょう。
しかしながら、映画全体としては一説では特攻の生みの親とされる大西中将を登場させ、正式な特攻を初実行した関大尉まで点描しているのですから、
特攻隊個々人に絞った作品であるという見方は出来ません。
そんな大所高所の視点を取り入れていながら、大日本帝国とは何だったのかに触れようとしないのは不自然である。

一点誉めると、軍人の所作は戦時中の戦争映画と比べても違和感が少なく、かなり健闘していると見ました。

ところで、特攻は「アメリカに本土決戦は容易ならざることと知らしめるため」という説明もありましたが、
変な理屈ですね。
特攻を米軍が怖れたのは確かでしょうが、怖いと思った米国が白旗を振るとでも言うのでしょうか。
そしてアメリカに日本人は怖いという意識を植え付けた結果が戦後のアメリカによる情報統制に繋がったのではありますまいか。
GHQによる日本人をアメリカナイズしようとするさまざまな動き(映画に絞ると時代劇禁止、キスシーンの導入など)は、玉砕戦法や特攻に対する恐怖心から始まっているのでは?
戦後日本がおかしくなったというなら、それを引き起こした元凶をしっかりと見つめることです。
アメリカによる支配が日本をおかしくしたのかも知れない。
ではなぜ支配されてしまったのか。
勝ち目のない戦争を始め、負けるとわかっても敗戦を引き伸ばした結果、敵国による完全支配を実現させてしまったのでしょう?
特攻精神が日本を滅ぼしたのではないですか?(真珠湾攻撃ですでに特殊潜行艇による特攻が行われたという話も聞いたことがあるが、ガセ?)
そんな失敗がどんな精神状態から生まれたのかに切り込んで欲しかったですね。

1661 Reply Re:俺は何のために死にましょうかね 兄貴赤 2007/05/25 16:47

アタクシ基本的に戦争映画は好きじゃないです。
何故、戦争を題材に映画を作るのでしょう?
戦争の悲惨を訴えるため、戦争の愚かを訴えるため、巻き込まれた民衆の悲劇、あるいは戦場に借り出された兵士の悲劇、名目は色々あるでしょうが監督やプロデューサーは、だいたいそのようなコメントを述べてるのではないでしょうか?
でも、本当にそれが描けている映画がどれだけあるのでしょう?
特に最近の日本映画の戦争モノってどうなんでしょう?
好きじゃないから見てもいないので偉そうな事は申せませんが、どうして戦争映画を今作るのか私には分からないのです。
日本は今、どんどん戦争に向かっているような気がします。
「有事」という言葉があります。
この言葉を私は何時覚えたのか記憶がありませんが、おそらく昔の戦争映画を見て覚えたのだと思います。
そんな言葉は映画の中でしか使われる事は無かったはずなのに、近年、ニュースで「有事の際、日本の防衛は・・・」というニュースキャスターの言葉を聴いて戦慄を覚えました。
とてもきな臭い状況の日本で今作られる戦争映画って何なのでしょう?

戦争を起こす人は、ごく限られた人間です。
政治家や財界の人間、その人達の利権と世界情勢が絡み発生するのではないでしょうか?
どうして太平洋戦争は勃発したのか、ベトナム戦争は、イランイラク戦争は、沢山の戦争があるけど勃発の背景をきっちり描いた映画は観たこと無いです。
戦争映画とは言いますが、実際は戦闘映画しかなくちゃんと戦争を描いた映画は殆ど無いのでは?
核心を題材に取らず、部分だけを描いても戦争の本当の愚かな部分が見えてこないのではないでしょうか。


1663 Reply Re:俺は何のために死にましょうかね 殿様ギドラ Mail 2007/05/28 10:30

どーもどーも。
こういうデリケートな話題にはなかなかレスがつかない昨今、ご意見を頂戴しましてありがたいです。

戦争を描くのは難しいことです。
一本の映画で戦争の全貌を描ききるなんてまず不可能。
開戦のきっかけだって、歴史の積み重ねや国家間の経済的・心理的関係などが複雑に絡み合っていると思われます。

それでもこれまでいろんな映画人が努力してきました。
作品ごとに重きを置くところは違えども、芸術家の立場から戦争に対して物申してきた歴史はあります。

それは戦争が人間生活を破壊するものであり、文化を破壊するものだからでしょう。
為政者は国家の勝ち負けをあたかも個人の生き死にであるかのようなすり替えを行って、国民を戦争に駆り立て、
戦争のためだと称して芸術一般を国策宣伝の道具にしてしまいます。
大日本帝国はもちろん、アメリカですら映画を戦争推進の道具に使っていました。
(米軍をヒロイックに描いた戦争映画の末尾に「戦争債を買おう!」というメッセージ入りのものがあります)

国家の戦争はその国民生活のあらゆる局面に影響を与えます。
兵士は死傷しますし、その家族の悲しみはもちろん、戦費のために経済的にも国民は圧迫されます。
さらに先に述べたように言論にまで操作が行われます。
(自衛隊がイラクへ派遣されたとき、日本国民の反対意見をなだめるために自国民に対して情報戦を仕掛けたそうです)

戦争を起こさないためにも戦争映画は作り続けなければなりません。
戦争はどうして起こるのか、戦争では何が起こるのか・・・。

それは一本の映画でカバーできるものではありませんが、常に戦争を意識しておくためにも戦争映画は必要であると考えます。

そういう意味では『俺は、君のためにこそ死にに行く』も存在意義は認めざるを得ません。
この映画がきっかけになって議論になることもあるでしょうから価値はあります。
(私はダメ映画と判断)

戦争を包括的に描こうとした作品としては『西部戦線異状なし』(1930米)がありますし、
『戦争と人間』三部作(1970~73山本薩夫)では財界と戦争の関わりにも切り込んでいて素晴らしいです。
戦場の非人間性という点では『野火』(1959市川崑)という凄絶な名作もあります。

ただ、直球勝負の戦争映画となるとどうしても重苦しいものになってしまうので、
よほど意識的に戦争映画を見ようと思う人でないと受け入れられないのかもしれません。

難しいところですね。

時代劇の体裁を取ってはいますが、稲垣浩監督の『大阪城物語』(1961)は戦争回避の努力が商人の暗躍でもろくも崩れ去る様を描いていますし、
最近では篠田正浩監督の『スパイ・ゾルゲ』は戦争に至る日本の歩みを俯瞰する試みとして立派な映画ではあったのですが・・・。

『俺は、君のためにこそ死にに行く』に話を戻せば、彼らが何のために死んだのかという重要な部分をぼかして、死の悲壮感を「娯楽的」に処理していることが罪深いです。
それこそ、平和ボケの最たるもの。
戦争という巨大な圧力で人心がねじ曲げられ、死ぬことで神になれるなどといった世迷い言を信じ込まされた悲劇。
人生を半ばまでも生きられず、死ねと命じられる理不尽。
そんな理不尽さで息子を夫を父を失う悲しみの深さ。
そんな気が狂いそうな状況を真に迫って描くことをせず、「立派な若者がたくさん死にました。悲しいけど、かっこいいよね」と悲劇を楽しんでいないか?
戦争の狂気を身近なものとして考える力を失っているからこそ、特攻だの切腹だのをヒロイックに描いてしまうのだ。

命を賭けるという言葉はかっこいいけれど、何に命を賭けるのかが問題。

おっとっと、なんだか話が曲がってきましたが、今村昌平監督の『黒い雨』より「正義の戦争より不正義の平和のほうがどんだけましかまだわからんのか」というセリフを戦争を否定できない人に送りましょう。

『パッチギ!LOVE&PEACE』(←まだ観てねーー)では戦争から逃げることも描いているらしいですね。
逃げる=卑怯という図式が一般的ですが、そんな精神論で正邪を判断していいものかどうか。
『燃えよドラゴン』のブルース・リーが喧嘩をふっかけてきた奴を小舟に乗せて海に流したのも戦いから逃げたと言えるわけですし。

あ、それから、近代国家においては戦争を企図するのが一部の権力者であったとしても、戦争遂行は民意の反映です。
他国がいきなり攻め込んで来たとなると否応なく戦争状態になってしまいますが、
「外交手段の一つ」としての戦争をやるかやらないかは国民一人一人の意識に関わってきます。
それにしても、外交手段として殺し合いをするのは馬鹿げていると言っているのに、「戦争は外交手段の一つだから悪じゃない」と強弁する人もいて始末が悪いですな。
またまた映画のセリフより、「みんなが戦争はイヤだと言えば良かったのに」(『世界大戦争』の笠智衆)

1665 Reply Re:俺は何のために死にましょうかね ゾンデ5号 2007/05/28 21:04

すんません、若造の私にも話参加させてください。
この映画は新聞だかに載ってたのを見ただけですが、石原慎太郎氏は個人的にはあまり好きではないので、あまり見るものじゃないだろうとは思ってました。
戦争を美化したり、やたら現代人は「平和ボケ」で腑抜けだとか言う人は、おそらく「家族や国が危なくなったらお前は愛するものを守るため死ね」と、国家間の問題を個人の問題にすりかえてるのではないだろうかと・・。(ちなみに戦争中に空襲や戦場を実際に経験された人の方が戦争をよっぽど嫌がってる様です)
本当言えばそんな事をしでかした為政者が責められるべきなんですが・・・。
戦争関係のニュースだと、日本では特撮物だけのものだと思っていた「防衛大臣」が本当に出来てしまったのが驚きました・・。
また、「戦争はよくない」と言うと偽善者扱いされる風潮も多少強まってるのではないでしょうか。(戦争は外交手段だとか、私は戦争は外交手段なんて思ってませんが)

戦争映画はあまり見た経験はない自分ですが、戦争を擁護する方には「日本誕生」を見て欲しいです。
何が戦争を起こすのかがよく描かれています。
「大阪城物語」の商人の話がありましたが、あの15年戦争も財界の思惑も関係してるなんて話があります。


1666 Reply Re:俺は何のために死にましょうかね マンプリ 2007/05/29 00:12


ばんわ~。

うーむ、この手の問題は非常に難しいっす。

戦争の根底には、宗教問題とか民族問題とか、色々複雑な要素が絡んで来て、一概にこれが原因だとは言えないと思うのです。
(でも、その二つが大きな原因の最たるものですが。)

なので、たった数時間で映像化するって事自体、正しく無謀な話な訳で、
必然、どこか焦点を一点に絞って描かざるを得ないのですが、
しかもなおかつ商業ベースにも乗せなきゃいけないってなると、これは非常に大きな制約であります。

正面から捉えた戦争映画って、やっぱ難しいのです。

と、ここで、ふいに手塚治虫氏の「人間ども集まれ!」と言う漫画を思い出しました。
ttp://ja-f.tezuka.co.jp/manga/sakuhin/m058/m058_01.html

「戦争ショー」ですぜ。

この作品には、男でもなく女でもない第三の性を持つ新人類が登場するのですが、
彼らを使って、実際に、本物の戦争をやり合わせてしまうのです。

で、
旧人類は、それらをショーとして観劇する。

同じ人間なのに、性が特殊だってだけで、犬畜生以下の存在に差別されているのですね。
(旧人類は、新人類を人間として認めていない。)

ところで、こちらのサイト。
ttp://www.tetsusenkai.net/members/0015kurouri/nomura/

この画面だけみたら、結構、格好良いけど、
登場なさってる方が実際どのような人物であったかご存知であれば、誰しもギョッとするはず。

「戦争は最大の肉体言語だ」って言って憚らない方でしたからねぇ(故人)。

恐らく『俺は、君のためにこそ死にに行く』もそんな作品なんすよね?

1667 Reply Re:俺は何のために死にましょうかね 殿様ギドラ Mail 2007/05/29 19:38

みなさま、レスをありがとうございます。

>ゾンデ5号さん
私も製作総指揮が石原慎太郎氏であるということからある種の覚悟を決めて観に行きました。
思った通りの内容で納得するやら呆れるやら。
それでも中にはあの映画を反戦映画であると感じたり、慎太郎節は薄いと感じる人もいるようです。

主演の岸恵子さんは反戦の意志を込めて演じたそうですが、シナリオに反戦の意志がなければ一俳優の努力も虚しいです。

このごろはどういうわけだか戦争を肯定する人が多いですね。
戦争の記憶が薄れている証拠です。
戦争を個人間の喧嘩と同一視している輩が多くて困ります。

>マンプリさん
民主主義の国で、最終的に戦争に踏み切らせるのは国民の意志ということになるんでしょうね。
太平洋戦争も当時の日本人は肯定的だったようですし。
けれども、為政者が国民を戦争に誘導するために手練手管を使うことも確か。
戦争の真の目的が領土拡張だったり資源確保だったりしても、それを上手くごまかして国民が持つ宗教意識や民族意識にすり替えて感情的に戦争したい気分に誘導するのだと思います。
(先のイラク戦争は大量破壊兵器開発の証拠がある、なーんて言ってたんですよね。これは正義感に訴える手法か)

国民一人一人が冷静かつ理性的な判断をしないといけないし、とにかく、国や民族が違えども同じ人間を傷つけ殺すことを拒絶しなければなりません。

手塚治虫先生も戦争を憎んでいた方の一人ですね。
戦争ショーとは、過激な設定・・。
(泉谷しげるの「戦争小唄」〈ひねくれた反戦ソングです〉を思い出した・・。放送禁止になったらしいけど)

『俺は、君のためにこそ・・』には、戦争を肉体言語と捉えているようなフシもなきにしあらずですね。
結局特攻は不退転の意思表示でしかないのですから。

松岡農相の自殺について東京都知事曰く
「命で償ったということでしょう。彼も侍だったというわけですな」
だそーです。
死んでも償いにはならないし、自害すれば侍なんでしょうかね?いやはや。


1668 Reply だっちゅーの! 殿様ギドラ Mail 2007/05/29 19:41

というわけで、進め!パイレーツ、じゃない、『パイレーツ・オブ・カリビアン、ワールドエンド』を観てきました。

んんーーーーーーー。
もともとパイレーツ・オブ~はストーリーで見せる映画ではなかったはずなのに。
ノンストップアクションと特撮で押しまくる中に、ジャック・スパロウのC調キャラがコミカルな味を添えるってーものだったのでしょう?

空想上の仕掛け(呪いだの化け物だの)が物語にどう影響を与えるのかを判じながら知的好奇心で鑑賞するタイプの映画ではなかったはずで。
だって、そんな仕掛けを観客に理解させるための手際が悪すぎて何がどうなっているんだかよくわからないまま話は進むし、
説明のないまま放り出されている設定もあるのだから。

それは今作も同じなのに、ノンストップアクション映画ではなくなってしまい、ジャック・スパロウもほとんど活躍せず。
これではどこに楽しみを見いだせばいいのか。
そりゃ、特撮は手が込んでいましたよ。
クライマックスの大渦に巻き込まれながらの戦闘はなかなかの迫力。
しかし、それだけだったですね。

何のために出てきたのか、チョウ・ユンファ。
カンフーアクションを披露することもなくあっけない最後。

アクションシーンが最後に集約されていて、170分もある映画なのに、ほとんどが話し合いだの駆け引きだのばっかり。
正直、飽きました。

1作目2作目は見世物映画の楽しみが詰まっていてなかなかの快作だったのに、3作目は何を勘違いしたのかストーリー映画にでもしようと思っちゃったのでしょうか。
実に残念。

クラーケンをいつの間にか死なせちゃうなんて客の期待をはぐらかすにもほどがあるっちゅーの!


1671 Reply 6月のCSは伊福部祭? 殿様ギドラ Mail 2007/06/01 15:22

CS放送をご覧になれる皆様へ。

今月はなんだか知らないけれど伊福部音楽使用作品の放送が多いざます。

日本映画専門チャンネルでは
『キングコングの逆襲』『大魔神』『大魔神怒る』『大魔神逆襲』(これらはまあ、いまさらという感)
『緑の仲間』(1954大映・私も未見)
『氷壁』(1958大映・ミニチュアで寒々しい雪山を表現した特撮に拍手)

チャンネルNECO
『無法松の一生』(1965大映勝新版・子供の頃観た覚えがある)

ヒストリーチャンネルの鉄道映画特集にて
『つばめを動かす人たち』(8番として放送)
『雪にいどむ』(10番として放送)
の二作も放送!
伊福部メカ音楽が楽しめることは以前この掲示板でご紹介済み。
(く~DVDを買ってしまったのに、まさかCSで放送するとは)

てなわけで伊福部ファンには嬉しい梅雨時。

余談ですが、先日NHKアーカイブスで86年放送のN特「手塚治虫創作の秘密」が放送されました。
本放送当時にも見ましたが、貴重な資料なので録画しました。
で、漫画執筆の合間に資料本を見る手塚治虫氏の様子が記録されており、その仕事場のTVから深夜TVの音声が聞こえてきます。
んー、聞いたことのあるナレーションだなぁ、と思ったら、先日お亡くなりになった熊井啓監督のデビュー作『帝銀事件・死刑囚』が放送されている模様。
そして、伊福部音楽が聞こえてくるのでありました。
思えば、私が『帝銀事件・死刑囚』を初めて見たのも深夜TV。
多分86年頃です。
あのとき、手塚治虫先生も同じTVを見ていたのか!!

さらに、先日香港映画『書剣恩仇録』(原作金庸)を見たところ、3カ所ほどに伊福部音楽(座頭市か?)が流用されていてびっくり。
昔の香港映画は音楽がいい加減だからなぁ。
『ドラゴン危機一発』にも伊福部音楽があったし、イエスだのピンク・フロイドだのも使い回す始末。
現在流通している広東語バージョンはどうかわかんないけど。

と、どこからともなく伊福部音楽の話でした。


1674 Reply パッチギ!LOVE&PEACE 殿様ギドラ Mail 2007/06/04 16:59

(酔っぱらって読んで下さい)

いやぁ、胸がすっとしたし、イライラもしたし、これからどうしていくべきかを決めるのは我々だっつーこと。
良かったよー、『パッチギ!LOVE&PEACE』。

前作『パッチギ!』は青春映画の傑作として成り立っていたわけだーがー、
今度はもっと広い世代の問題を扱っております。

在日朝鮮人問題をひとつの切り口にしているけれど、それはもっと普遍的な差別意識とか異民族への警戒心に繋がっているわけですな。
日本国内にもいろんな民族がいるんですよ。
トーキョーの人はトーキョーが日本だと思っているみたいだが、それは大間違いだからね。

主人公と友情で結ばれる佐藤(劇中ではノーベルと呼ばれる。なぜかは見てのお楽しみ)を岩手出身と設定していることが、
最後の最後に効いてきて、差別問題が至る所に存在することを教えてくれる。

あたしゃ、青森出身ですから、最初佐藤が「やめろじゃ、やめろじゃ」と言うのを聞いて青森県人か?と期待したけれど、ちょっと惜しかった。

そういや、前作にもほんのちょっとだけ津軽弁ぽい言葉をしゃべる学生運動家が出てきたっけ。
それでも関西人と関東人の対立は持ち込まないんだなぁ。
それをやっちゃうと監督にはあまりにも生々しくなってしまうのだろうか。

ここで私が言いたいのは、日本人は○○である、とか、朝鮮人は○○であるという括り方は危険だし、そんな言い方をする奴を信用する気にはならんということ。
全体の傾向というものはあるのかもしれないが、一人一人の個性はまた別でしょうということ。
それに、それぞれの政府の方針をその国民一人一人に責任転嫁するのもやめましょう。
あれ?この映画にはそんな話は出てこないや。

井筒監督は特撮物が好きなのかな。
『岸和田少年愚連隊』では『宇宙大怪獣ギララ』上映中の劇場内でひとくさりあるし、
『パッチギ!』にもそんな小ネタがあったはず。(『ガメラ対バイラス』のポスターが出てくるんだっけ)
今回は仮面ライダーアマゾンが大活躍!(なのか)

えーと、見ないで勘違いしている人がいるといけないので言っておくぞ。
パッチギ!シリーズは朝鮮人がいい人で日本人が悪い人と宣伝するようなくだらない映画ではないからね。

昔話。
在日朝鮮人という人たちがいるということを19になるまで知らなかったのは、どこのどいつだい?おいらだよ!
青森時代には身近に朝鮮人コミュニティがなかったこともあって、まるで無知だった。
こういうことは学校の歴史の時間に教えるべきではないのか?
なんで目隠しするか。
後ろめたいことでもあるのか。
で、故郷を出て最初に住んだのは千葉市。
知り合った女子大生から「朝鮮人の○○です」と自己紹介され、はあ、そうですか、と応えたもののその子がやけに「朝鮮人」に力を入れて発音したことの意味もわからない。
それから間もなく在日の方が経営する焼き肉屋でバイトすることになり、だんだんとことの次第が判ってきたのであった。

それでも、歴史的な背景はよくわからんままだ!!!!
そして今となっては、日本を弁護する人たちはひたすら朝鮮・韓国は卑怯だと言いつのるばかりで、韓国政府側は反日路線を突っ走る。
どの資料に正しいことが書いてあるのか判断できん。

れれ、そんな話をするつもりではなかった。

『パッチギ!2』で胸がすっとしたのは、劇中映画『太平洋のサムライ』に関する件。
時代設定は1974年であり、作品タイトルからはかつての東宝の特撮戦記物を連想させるのだけれど、
その内容は1970年代に作られていた戦争映画とは違ったものらしい。
特攻をテーマにして、「愛する者を守るために突っこむ」というような理由付けをしておるんだな。
70年代には特攻にそんな理由付けをした映画はなかったはずだ。
お国のためであり、天皇陛下万歳だったでしょ。
それが、ここ最近だな、特攻だけでなく戦争を「愛する者を守るため」なーんつって正当化するようになったのは。
(TVドラマ版「WINDS OF GOD」もそうだったし、キャッチコピーを見る限り『出口のない海』もそんな感じだった)
『パッチギ!2』における『太平洋のサムライ』は現代日本の戦争映画を代表しているわけだ。
いやもう、どっからどうみても『俺君』のパロディなのよ。
切腹シーンもあるし。
これをコケにしてくれたのは実に愉快愉快。

以前『俺君』のような映画にも存在価値はある、なんて書いたけれど、それは同時に『パッチギ!2』のような映画も出てきてくれてこそなのだ。
大政翼賛みたいな映画ばっかりじゃダメダメ。

そして、生き残ることの意義をはっきりと示してくれてありがとう!
一億火の玉で玉砕してたらそれこそ日本は滅亡してたでしょ。

んー、それでもまあ、命を捨てる覚悟が必要なシチュエーションも見せて欲しかった気はするけどねぇ。
たとえば、子供の命を守るために必要であれば自分は死んでも仕方がないと思うんだけどねぇ。

というわけで、パッチギ!シリーズはまだ描き足りないことがあるはずなので、もっと続けて下さい。

それから、今作はちょっとまじめ方向に振りすぎていて前作より感情喚起力は落ちているかもしれません。

1675 Reply 大日本人 殿様ギドラ Mail 2007/06/04 17:01

初めに、手持ちカメラを振り回す映像を延々続けるのはやめましょう。
揺れるカメラワークにある種の効果があるのは確かです。
しかしそれは、意識を越えたレベルの身体反応を引き起こす危険があります。
誰でもぐるぐる回転させられれば目が回ります。
それと同じ。
軽く済めば酩酊感に近い感覚を作りだすことが出来て、浮遊感を演出することは出来ます。
(勘違いしちゃダメよ。決して臨場感ではないからね)
でも、映画演出としては極めて安易。
身体反応を利用しているだけで、感情の反応ではないからね。

で、『大日本人』も延々と続く手持ちカメラ映像で吐き気を催した人数人。
実際に吐いてしまった人一人という結果でした。
私も『ジャクソン版キングコング』や『ユナイテッド93』でヒドイ目に遭いましたが、『大日本人』と『バベル』ではそうでもなくて助かりました。
『バベル』はクラブでの点滅するフラッシュライトが問題視されたようですが、そうじゃないです。
それ以前にぐるぐる揺れる不安定なカメラワークが長時間続き、フラッシュライトで吐き気が爆発するのだと見ました。
サブリミナル効果が禁止されたのと同じく、ぐらぐら揺れるカメラワークにもなんらかの制限が必要ですよ。
TV画面と映画スクリーンでは視覚効果がぜんぜん違うのだ。

映画に無理解なディレクターはTVと同じ発想でカメラを振り回すから始末が悪い。

というわけで『大日本人』。
映像表現がまるで出来ていないド素人映画。
わざわざ四季を追うために1年もかけて撮影したわりには「厚着」「薄着」「桜」といった記号でしか季節がわからない。
光や色で暑さ寒さを感じさせることなど念頭になかったのがありあり。
まあ、いかにも素人がやりそうな意味ありげなクローズアップとか短いカッティングなんかはあるわけですが、客に意志を伝えるものではなかったですね。

なんだかねぇ。
人に出来ないことをやろうと考えすぎて意味不明のがらくたを作ってしまったのだなぁ。
難解でもなんでもない。
これまで松本人志がTVやビデオで何度も繰り返してきた発想に私小説の匂いを振りかけただけである。

天下国家の問題だったり正義の味方だったり、巨大ヒーローだったり、そんな日常感覚では捉えにくいものを日常性に引きずり降ろし、
卑近な存在として扱うことで生まれる笑いはさんざんやってきたでしょう。
それならそれで、これまでのコントのようにハイテンションで普通にやってくれればそれなりに笑えたものを、
なにを気取っているのか、TVコント「トカゲのおっさん」風にロウテンションの引き芸に持って行ってしまったのが大失敗。
そのくせ、「トカゲのおっさん」やビデオ「ビジュアルバム」シリーズにはあった心理描写の繊細さが失われていて、心理劇として見ることも不可能。
(主人公大佐藤とマネージャー、別居中の妻子とのやりとりなど、ベタすぎて記号性しか感じない)

では政治的なメッセージでもあるかというとそうでもない。
北朝鮮やアメリカの扱い方もまたどーにもこうにも型どおりで松本氏の知力の限界があからさまである。

客にこびないということと、客を無視するということは別ですぞ。

芸人仲間やブレーンたちとの間だけで醸造された特殊な感覚を高度な感覚であると勘違いしてないか?
閉鎖空間ではそこでしか通用しないルールが生まれるのだ。
松本人志氏のラジオを毎週聞いているが、特殊性を突き詰めていった結果独自の視点を勝ち得たのはわかる。
しかしそれは上手くはまれば鋭い観察眼になるが、外れたときは単なるわがまま目線である。
始末が悪いことに、教養がない(科学であれ歴史であれアカデミックな知識がない)彼は自分がいまどこに立っているのか時としてわからなくなっているのである。
だから、自分がわがままをぶちまけていることに気が付かない。(←TVタレントとしてはそれはそれでおもしろい個性ではある)
頭はいい人だけれど、頭の中には経験による知識しか持ち合わせていない。

また、経験から演繹して未経験の事態をリアルに想像する力もない。(と思われる)

だから大佐藤に対する世間の反応が有名芸能人に対する反応とさして変わらぬものになってしまうし、
妻子との関係性にリアリティがなくなってしまう。
(ま、大佐藤が芸能人扱いなのは確信犯だろうけれど、そのあたりが私小説だね、ということ)

つまんねぇ映画だったなぁ。

笑わせ処は判ったけれど、思いっきりすべっているので失笑。
板尾怪獣とのやりとりは久々に「ごっつええ感じ」のコントを見ているようでそこそこおもしろかったけれど。

最終的にまとめようが無くなって、ウルトラマンのパロディを持ってきてすべてをぐっちゃぐちゃにして誤魔化しましたね。
短編コントに発揮される才能も長編映画には歯が立たないっつーわけですわ。
映画を舐めたらいけませんよ、松っちゃん。
あなたが思いつくことなど、映画100年の歴史の前ではオリジナリティでも何でもないです。

あ、怪獣どもの気持ち悪いデザインも一般的には笑いにはなりませんから。

ヒーローの表と裏というテーマでは「鷹の爪」のDXファイターのほうがよほど高度で優れていて、ちゃんと笑えます。

1676 Reply タケちゃーん! 殿様ギドラ Mail 2007/06/04 17:03

というわけで『監督・ばんざい!』

冒頭にカンヌで上映した短編もついていてお得感あり。(だったけど、期待したほどの出来ではなかった)

なんだかなぁ。
『みんな~やってるか!』に似ているなぁ。
とにかく、TVコントと映画の笑いは質が違うんだけどなぁ。

それでも、『みんな~やってるか!』よりは笑えました。

全体のコンセプトとして監督北野武の芸域の広さを見せるということだったらしいですが、
やってみるとどれも出来てないわけで・・・。
小津調は浅いし、時代劇は出来てないし、ホラーはやる気ないし、SFなんて論外だし。

恋愛映画とレトロ映画はまずまずだったのかな。

んで、とにかく拍手喝采だったのは「コールタールの力道山」と題された昭和30年代を描いたパート。
私は30年代生まれとはいうものの、よく知っているのは40年代ということになります。
けれども「三丁目のなんとやら」を見た時、妻と二人で一致した意見は、昔の人々はもっと粗暴だったし、ずるかったし、小汚かったはずだ、ということ。
そんな不満を見事に解消してくれました。
駄菓子屋のババァのくだりなんて、カミさんに大受け。
本当にあんなんだった、と。
(あっしがひいきにしていた駄菓子屋のおばあちゃんはいい人だったのよね。でも、別の地区には悪名高い意地悪ばあさんが居たのも確か)
「三丁目~」はあくまでもファンタジーであって、昔の日本人があんな牧歌的な毎日を過ごしていたわけではありませんので、
お若い方は誤解しないよーに。

あとは、タケちゃんのおふざけ満載なんだけど、TVの「朝までたけし軍団」よりはぜんぜんおとなしくていまいちであります。

ラーメン屋の大騒ぎはおもしろかったんだが、そういう勢いで笑いを継続してくれればよかったのに。

(全編通して武本人とタケちゃん人形を入れ替えるギャグはまずまず)

そーねー、是非映画館で見るべきとは言えない映画ですなぁ。

それから余談として、時代劇(忍者物)パートに使われた音楽に伊福部メロディに類似したものがありました。
音楽担当の池辺晋一郎さんによる、オマージュか?
(市川雷蔵の『忍びの者 霧隠才蔵』は伊福部音楽)


1682 Reply 迎え撃つはα号! ゾンデ5号 2007/06/09 16:03

やっと「緯度ゼロ」を見ることができました。
私は緯度ゼロは「怪獣グラフィティー」というビデオで予告編を見たことがあるのみでしたが、その時は小学生心にひじょーに見たいと思いました。
全部は見てないですが、最初の海のシーンが素晴らしい!
そして海底火山の噴火シーン、もくもくと噴煙が出てくるのはもう本物みたいでした。
火山雷が起こるのもナイスです!
α号のメカ描写も細かいですね。
しかし、東宝特撮の味と、アメコミ的(?)味がうまい具合にミックスしてて独特の雰囲気をかもしだしていますね。
マッケンジー艦長の吹き替えが「仮面ライダー」のショッカー首領の声納谷悟郎というのも嬉しい!
あぁ、今の邦画界ではこんな映画はもう作れないのだろうかと思うと何とも悲しいです。

後、「ニコニコ動画」で「怪傑ズバット」を見てしまいました。
何だか妙な雰囲気があってはまりそうです。
仮面ライダーV3こと宮内洋演じる早川健、かっこよかったですよ。

1683 Reply Re:迎え撃つはα号! 殿様ギドラ Mail 2007/06/11 18:47

緯度0、いいですよー。
本多監督の国家観を示すようなセリフもあります。
まだ全部は観ていないんですね?
どうぞ、お楽しみ下さい。

こういう特撮活劇も是非復活させたいもんです。

で、ズバット。
すごい作品なんですよ。
シナリオの整合性が崩れていても面白い物が作れるという見本です。
でも筋が通らなければおもしろいというものでもないところがドラマ作りの難しさなんですけどねぇ。

1684 Reply Re:迎え撃つはα号! ゾンデ5号 2007/06/11 20:09

> 緯度0、いいですよー。
> 本多監督の国家観を示すようなセリフもあります。

マッケンジー艦長の台詞に「政府というものは自制心が無い者の為にある」という様なものがありましたよね。
後緯度ゼロは議論は起きてもそれは問題解決の為にしか起きないとか。
本多監督は従軍経験もあるのでそこからも幾分来てるのかもしれませんね。
後、マリクがα号を破壊するために島に磁力をしかけたのを、マッケンジー艦長の機転で逆に自分が引き寄せられて、黒鮫号が逆にやられるというのは「悪は自らの力で滅ぶ」という本多監督のメッセージなんでしょうかね。

> で、ズバット。
> すごい作品なんですよ。
> シナリオの整合性が崩れていても面白い物が作れるという見本です。

「ズバット」数話見ましたが、シナリオにあまり魅力はなさそうですが、水木のアニキと宮内洋のカッコヨサにノックアウトしちゃいます。
レンタル屋にあったら見たいです。

1685 Reply Re:迎え撃つはα号! 殿様ギドラ Mail 2007/06/13 14:45

> マッケンジー艦長の台詞に「政府というものは自制心が無い者の為にある」という様なものがありましたよね。

そうそう、それ!
私もまさにそう思うわけで、まあ、子供の頃「緯度0」を見たために刷り込まれた考え方なのかもしれないけれど、
政府なんてぇものは、ついつい悪いことをしてしまう人間たちをどうにかこうにか統制するための機関であって、
国民より政府が優先されるわけではないのであります。

「ズバット」についてもうちょっと解説しときますね。
シナリオの整合性が崩れている、というのはシナリオの出来が悪いという意味ではなくて、
つじつまがあっていない部分があるという意味なんです。
もちろん、通常のドラマではつじつまが合わないシナリオは悪いシナリオなんですが、
ズバットの場合、つじつまが合わないことがおもしろさに直結しているんですよ。
それも、おかしなところに突っ込みを入れることで楽しめる、というものじゃないんだなぁ。
(いや、それは人によって受け止め方が違うんだろうけど・・)
縛り付けられた早川健(宮内洋)がいつの間にかいなくなり、あっという間にズバットに変身して遙か彼方からズバッカーに乗ってくる、
なーんてあり得ない展開が、バカバカしさより(うーん、馬鹿馬鹿しいのも確かなんだが)ズバットの超絶ぶりを感じさせることに役立っているのです。
そんなこんなで、あっしは「快傑ズバット」は素晴らしいシナリオのオンパレードだと思ってます。
劇中で描かれる倫理観(善とは悪とは、男とは!!)にも感心しまっせ!

1687 Reply Re:迎え撃つはα号! ゾンデ5号 2007/06/13 18:14

> そうそう、それ!
> 私もまさにそう思うわけで、まあ、子供の頃「緯度0」を見たために刷り込まれた考え方なのかもしれないけれど、
> 政府なんてぇものは、ついつい悪いことをしてしまう人間たちをどうにかこうにか統制するための機関であって、
> 国民より政府が優先されるわけではないのであります。

そうなんですよね。
そういう意味では政治家なんて偉くも特別でも何にもないのでありますよ。
それをくどくど言わないでさらりと言わせてるのがまた良いです。

> 「ズバット」についてもうちょっと解説しときますね。
> シナリオの整合性が崩れている、というのはシナリオの出来が悪いという意味ではなくて、
> つじつまがあっていない部分があるという意味なんです。
> もちろん、通常のドラマではつじつまが合わないシナリオは悪いシナリオなんですが、
> ズバットの場合、つじつまが合わないことがおもしろさに直結しているんですよ。
> それも、おかしなところに突っ込みを入れることで楽しめる、というものじゃないんだなぁ。
> (いや、それは人によって受け止め方が違うんだろうけど・・)
> 縛り付けられた早川健(宮内洋)がいつの間にかいなくなり、あっという間にズバットに変身して遙か彼方からズバッカーに乗ってくる、
> なーんてあり得ない展開が、バカバカしさより(うーん、馬鹿馬鹿しいのも確かなんだが)ズバットの超絶ぶりを感じさせることに役立っているのです。
> そんなこんなで、あっしは「快傑ズバット」は素晴らしいシナリオのオンパレードだと思ってます。
> 劇中で描かれる倫理観(善とは悪とは、男とは!!)にも感心しまっせ!

そうですか、シナリオ自体は辻褄こそ合わないですが面白いのですね。
ニコニコ動画にあったのを全部見たわけではないので、今度じっくり見ようと思います。
しかし「ズバット」の様なクールで爽快なヒーローも、陰気なニュースばかりない今の世の中にで出てきて欲しいものです。

1689 Reply Re:迎え撃つはα号! 殿様ギドラ Mail 2007/06/20 14:08

遅レスすいません。

> そういう意味では政治家なんて偉くも特別でも何にもないのでありますよ。

全く同感です。

> しかし「ズバット」の様なクールで爽快なヒーローも、陰気なニュースばかりない今の世の中にで出てきて欲しいものです。

これまた同感だなぁ。
ヒーロー物で主人公が悩みを抱えるなんて、もはや「古い」と思うんだけどなぁ。
(ズバットでは、早川健が悩む話もありますがぁ)
それと、ズバット、もちろん無茶苦茶なところを突っこみつつ見るという楽しみもアリです。

1686 Reply ジス・イズ・すぱーるた!! 殿様ギドラ Mail 2007/06/13 14:48

いやー、びっくりしました、『300(スリーハンドレッド)』。
予告篇やCMからおおよその雰囲気は想像しておったわけですが、
デジタル処理てんこ盛りの浮ついた映像なのかと思いきや、
どうしてどうして堂々たる映像構成。

たしかに映像美にこだわるあまり、ストーリー性は薄いです。
そういう意味ではアトラクション映画の範疇に入っちゃうのかも知れないけれど、
見世物アトラクション映画の最高峰と言ってもいいんじゃないでしょうか。

アニメ寄りの画作りになっているんじゃないかという予想はいい意味で裏切られ、
なんつーかルネッサンス期の宗教画が動き出したようなこってり感がたまりません。

さらに肉体の躍動を見事に捉えたカメラワーク、というか映像処理。
近年流行の振り回すカメラは使わないけれど、デジタル処理ならではの凝ったアングルや速度変化なんかが効果的です。
弓矢と剣の戦いをここまで迫力一杯に描いた映画は初めてでは。

(キューブリックの『スパルタカス』でも乱戦の見せ方はいまいちだった)

また、いろんな意味の怪物もいろいろでてきてファンタジーとして見ることもできます。
(お堅い歴史劇ではないです)

で、ストーリー性は薄いと書いたものの、決していい加減という意味ではありません。
戦争に伴う権謀術もちょろっとは描かれていて、ことの成り行きにも興味を持てる作りになっています。

こういう作品が映画の王道になるとは思いませんが、新たな方向を示したのは確かですね。


以下、ネタバレあり!!
と、誉めておいて、構成要素の中では比重は軽いものの、看過できない欠点を。
ペルシアの大軍に少数のギリシャ(主にスパルタ)軍が立ち向かうという内容なのに、
侵略に対する抵抗という図式を押し通さず、劇中のセリフで
「神秘主義と専制政治を打ち倒し、自由と平等を守る」云々なんてイデオロギー闘争のような大義名分を言わせている。
なんともかんともアメリカの頭の悪い部分丸出しです。
思想のために殺し合うなんて愚の骨頂。
そして、国民を戦争へ誘導するために正義だのなんだのと抽象論を利用するのは為政者の常套手段。
しかも、究極の軍国主義国家であったスパルタの思想を批判する視点はない。
奇形のために一家でスパルタを出て行かなければならなかった男が登場したところで、
スパルタのあり方に疑問を呈する展開になるのかと思いきや、
ペルシアを迎え撃つ戦いに助力を申し出た奇形の男は望みが叶わないと知るや、思いっきりスパルタを裏切ってペルシアに協力する始末。
これでは、弱い子供は殺してしまうというスパルタのやり方を全面的に認めているようなもんです。
古代世界が舞台ですからあんまり堅いことは言いたくないところだけれど、あまりにも単純な内容では??

似たような図式(大国に攻められる小国)で展開される物語としては『墨攻』のほうがはるかに高度なストーリーでありました。

でも『300』、殿様ギドラお勧め映画ざんすよーー!

1690 Reply 植木さーーーーん!!! 殿様ギドラ Mail 2007/06/20 14:19

というわけで、植木等さんの遺作『舞妓Haaaan!!!』を観てきました。

作品全体の感想を簡単に書くと、笑いのネタをこれでもかと詰め込むシナリオ・演出が実に爽快。
かなり楽しめます。
話がエスカレートしていくバカっぷりもお見事でした。
ただし、後半、シリアス方向の展開に向かうところで失速。
そして、エンディングをかっちりとまとめすぎていて、ちょっと開放感に欠けたかな、と。


植木さん出演シーンは実に短くて、あっという間の出来事なんですが、
音楽が先行して植木さん登場を予感させる演出はお見事でした。
詳しいことは書きませんぞ。
ぜひ、劇場でお確かめ下さい。
無責任・日本一・作戦シリーズなどでおなじみの、あの「うへへへへへ」という植木笑いを聞くことも出来ます。
涙でスクリーンがにじんでしまった・・・。
エンドロール後に植木さんへの献辞がついています。

植木等さんに出演してもらおうと思った水田伸生監督に感謝です。

1691 Reply 陸がダメなら空があるではないか! ゾンデ5号 2007/06/28 19:17

「ニコニコ動画」で「地震列島」を見ることが出来たので感想書きます。
勝野洋の不倫ドラマはちょっと余計でした。
前半はかなりグダグダですね。
とはいえ、勝野洋が地震の危険性を説く内容は、今でも通用する内容ではありました。
見せ場の大地震のシーンですが、特撮は結構迫力ありました。
高速道路が倒壊するシーンなんか重量感がありましたし、地震の恐怖は嫌と言うほど見せ付けていますね。
人が死ぬ描写は73年版「日本沈没」にも引けはとってはいないです。(例えば高層マンションの倒壊で人が落っこちていくところや、火事で酸欠か一酸化中毒でやられた人の死体とか)
でも、地割れに挟まれてドクター・フーばりに血ゲボはないよなぁ、とか空港に着陸した大滝秀治の乗る飛行機が地面の陥没でちゃんと着陸出来ず、空港のビルに突っ込んで大爆発するとかは少々オーバーすぎるような・・。
火災のシーンやコンビナートで「日本沈没」の流用や未使用カットらしき物(TV版では使っていた映像)が多いのがやや残念でした。
最後まではまだ見てませんが、結構災害の恐怖はきっちり描いていたので悪くは無かったです。
いまじゃこういうのはやれないでしょうね(特に死体が出るシーンとか)

1692 Reply Re:下は大水、上は大火事 海軍大臣 2007/06/29 12:50

お久しぶりです。

さてソンデ5号様、【地震列島】をご覧になられたとか。
実は、この作品、私的には結構気に入っております。


> 勝野洋の不倫ドラマはちょっと余計でした。
> 前半はかなりグダグダですね。

とのご指摘は全くその通りで、同時期に日本TVが制作した【東京大地震 マグネチュード8.1】が極力ドラマ性を排して地震発生のシュミレーションに徹した作品作りをしていたのに比べてしまうと、ちょっと残念です。(このTV作品は川北紘一監督が特撮を担当していて、かなりクオリティーの高い映像が見られます。その一部は【ゴジラVSビオランテ】に使い回されてる程です。機会あらば是非ご覧ください)

でも【地震列島】は音楽が凄く良かったと公開当時思いました。【仁義無き戦い】で知られる津島利章先生によるもので、私らの世代の特撮ファンの間では
【惑星大戦争】からのお馴染みでした。
特撮も中野昭慶監督の作品としては最も凝ったミニチュアワークが楽しめたのではないでしょうか。
ちなみにエンディングの【アメジスト・サンレイ】はしばたはつみの全曲集CDに収録されております。

ともかく、本格的な特撮作品が無かった80年代初頭をファンとして過ごした者には思いいれのある劇場映画でして、当時、ファン仲間の間では、ラストの松尾嘉代のセリフ「あなた…」が「はなた…」に聞こえることが、ちょっとした笑いのネタになっておりました。

以上、取り留めのない思い出話で失礼しました。


1693 Reply Re:Re:下は大水、上は大火事 ゾンデ5号 2007/06/29 23:17

>海軍大臣様
公開当時の様子を思い浮かばせるお話ありがとうございます。
私も津島利章先生の音楽は、ベタかもしれませんが「日本沈没」にも似た恐怖感を感じさせて良かったですよ。

中野特撮ですが、前述したとおり高速道路の崩壊や、マンションの倒壊、地下鉄トンネルの洪水などかなり頑張っていましたね。
円谷監督とはまた違う味わいがあります。

>「東京大地震 M8.1」
監督が確かTV版「日本沈没」で監督をやっていた人だったような気がしますが、その作品非常に見てみたいです。
川北特撮も私は嫌いではないですし、あまり特撮作品が少なかった頃の東宝特撮作品も見てみたいものです。

1694 Reply Re:Re:下は大水、上は大火事 殿様ギドラ Mail 2007/07/02 16:36

おおー、『地震列島』のお話ですね。
確かに地震スペクタクルに焦点を合わせた作品ではなかったですね。
でも、新藤兼人脚本の巧さは健在。
主人公の不倫ドラマもそこに絡む人物たちにリアリティがあるので、あり得る人間ドラマとして味わい深かったです。
(醒めてしまったはずの夫婦関係を冷たいままに終わらせず、なんだかんだあっても夫婦の絆は深いものであるといった描き方になっていますし、その上で一度妻を裏切った夫の末路は「あれ」ですから・・)
   ↑
そんなこんなは、おっさんになるとよくわかるのであります。

また、地震予知連と主人公の攻防には、現実社会にある組織の硬直化の問題が織り込まれていて、正しいことが通らない人間社会を描いて見事だったと思いました。
危機管理意識に警鐘を鳴らす素晴らしいストーリーですね。

で、「東京大地震 M8.1」!
途中から見たんですよねぇ。
TV特撮なんてたかが知れてるだろー、なんて甘く見てたのよねぇ。
それが実に立派な特撮映像でびっくり仰天。
主演は千葉真一だったかと。
CSで再放送してくれないものか。
あ、日本映画専門チャンネルならやりそうだなぁ。
1980年の作品とは、もう30年近く昔のことなのか!(あ然)

1696 Reply Re:Re:下は大水、上は大火事 ゾンデ5号 2007/07/02 17:23

>ギドラさん
川津夫婦の不倫話はあまり見てないのですが、地震に遭遇してパニックになる群集の中妻を気遣う川津博士の描写は、完璧に夫婦愛がさめてないのを表現してて良かったですね。
パニックの中でも何とか理性を保つ川津博士なんかも、非常に格好良かったですぜ。

>地震予知連と主人公の攻防
確かに筋の通ったことを言っても、受け入れてもらえず、遂には本当に大地震が来て川津博士が警告した通りになってしまったというのは現実の人間社会をよく描けていたと思います。
災害の危機管理についても今でも十分通用するとは思います。
今だからこそ見直されて欲しいですね。

地震スペクタクルに焦点に当てた映画ではありませんでしたが、直下型地震で何が起こるとか、と言うのはきっちり描いていたので十分です。
ちなみに今は、どうも73年版「日本沈没」やこの映画の様な人があからさまに死ぬ描写はどうも出来ないそうです。
あの時代だからこそ作れたのでしょうか・・・。


1697 Reply Re:Re:今がダメなら、過去があるでなないか! 海軍大臣 2007/07/03 12:58

同じ時期(80年代初頭)にフジテレビで放送していた【銭形平次】(もちろん、大川橋蔵版です)の1ストーリーに「大江戸大地震」という回がありました。
普段通りの捕り物帳の話の後半に突如として大地震が発生するというトンデモないストーリーでしが、これ又、ビックリするような特撮スペクタクルが見られました。
特撮を担当したのは、かの矢島信男監督で、江戸の町並みが壊滅する様をリアルかつスケールの大きなミニチュア破壊で描いており、監督お得意の「地割れ」の場面も見られました。

放送当時、我々ファンの間で、通常のTV時代劇の1話に何ゆえこの様な特撮を大規模に用いた企画が立てられたのか様々な憶測が語られていましたが、その一つが、やはり当時の東映で東京大地震を扱った劇場映画の企画が為されていて(確か当時のキネ旬に出ていた筈です)、その技術試験を兼ねたパイロットフィルムを人気のあった自社TV時代劇の枠を用いて行ったのではないかと言うことでした。
その後間もなく、その企画はオクラになったと聞きましたが、1、2年後にTVの戦隊もの(確かダイナマンだったような気がしますが)で、在る回に非常に手の込んだ高層ビル破壊のミニチュア特撮シーンが1カットのみですが使われたことがあり、そのときも先の地震映画のパイロットフィルム、もしくは先行撮影していた未使用カットではないかとの噂が昇りました。

以上のことはいずれも揣摩臆測が含まれていて、正確な情報とはいえませんが、新作に飢えていた当時の雰囲気が偲ばれる話なのでご紹介してみました。

後、銭形平次の方ですが、その回のラストでは、平次親分以下、おなじみの面々が助け合って壊滅した江戸の町を復興していくところで締められていました。
当時はきれいごとで纏めた観があったのですが、昨今の震災による復興支援の様子などを聞くにつけ、こうしたTVドラマの影響も少しはあるのかなぁ、などと思ってしまいます。


1698 Reply Re:Re:今がダメなら、過去があるでなないか! 殿様ギドラ Mail 2007/07/06 15:38

>ゾンデ5号さん
そうっすねー。
いまは異常なまでに残酷描写に気を遣っていますね。
まぁ、ここ20年ぐらいの快楽殺人増加を考えるとわからんでもないけれど、
劇中に死者が出てくるか否かが問題ではなくて、劇中で死をどう扱っているかが問題のはず。
このままでは映画やテレビの物語表現が「死んで」しまいますよ。

>海軍大臣さん
なんと!
銭形平次にそんなエピソードがあったんですね。
ぜんぜん知りませんでした。
うーん、アンテナの張り方がまだまだ未熟だなぁ。
(戦隊物のビル破壊の件も知らなかったし。「ダイナマン」は最初の何話か見たんだけどなぁ)

特撮冬の時代の飢餓感といえば思い出すのが、ポーラテレビ小説「絹の家」。
調べてみたら1975年製作とのことなのでゴジラシリーズの終焉と時を同じくしているのであったのか。
このドラマで関東大震災を特撮で描くと大々的に宣伝していたため、気合いを入れてチェックしたのだよなぁ。
そしたら、まあ、VTR撮影なので高速度撮影も出来ず、再生速度を遅くしたスローモーションは画質が悪く、
ミニチュアの精度はまあまあでもそれをリアルに見せるカメラワークが出来ていなくて・・・。
という出来だったと記憶してます。
特撮の専門家を呼ばなかったんだな、とがっかりしました。

1695 Reply カ~ク~タ~ス~メ~ 殿様ギドラ Mail 2007/07/02 16:40

ギドラの巣が勝手に応援している蛙男商会。
その鷹の爪団の面々がTVコマーシャルに進出だ!

サントリーの清涼飲料水「カクタスX」のCMに出演中。
先週の木曜深夜にぼーっとTVを見ていたらいきなり総統や吉田くんが出てきてびっくりしたぜ!

カクタスXの公式サイトにも爆笑ムービーが多数アップされてますので、みなさん、是非ご覧下さい。

ttp://www.suntory.co.jp/softdrink/cactusx/

サボテンパワーで夏を乗り切ろう!

1699 Reply Re:カ~ク~タ~ス~メ~ 殿様ギドラ Mail 2007/07/06 15:42


新製品はコンビニですねー。
カクタスXを発見しまして、試しに飲んでみました。
オロナミンCとかバイオミンXに似た味だけど、酸っぱさが加わっていてなかなか気に入りました。
しかし、ガラス瓶で330mlというのは確かに無駄にでかい。

(あれ?蛙男商会の作品とはまったく関係ない話だ)

1700 Reply 安アパート宇宙人 弘前の甥 2007/07/07 00:17

ttp://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20070706-223100.html

ウルトラセブン40周年の人気投票でメトロン星人が大賞をとったそうです。
ちゃぶ台と夕日のインパクトが人気の秘密でしょうかね。

1702 Reply Re:安アパート宇宙人 殿様ギドラ Mail 2007/07/09 16:46

いやいや、どもども。

そーっすか。
メトロンが大賞か・・・。
たしかにあの夕日に立つ姿はきれいだったけねぇ。

いかにもというベタな結果にちょっとがっかり。
あたしゃ、ヴィラ星人のほうがすごいと思うんだけどねぇ。
スポンサーサイト
プロフィール

殿様ギドラ

Author:殿様ギドラ
映画好き、とくに円谷英二の特撮映画が大好きのオヤジです。
F1を中心に内外の自動車レースにも興味あり。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
新々ギドラ掲示板
世間話など雑談にご活用ください。
アクセスカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ギドラの巣「新」映像作品掲示板
映画テレビなど映像作品の感想・批評用です。
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。